身体のバランスを保つために必要な「体性感覚」とは?|理学療法士がヨギに知ってほしい体のこと

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右腕を、肩の高さにまっすぐ水平に持ち上げてください。それから、目を閉じてください。左腕を、右腕と同じ高さまで同じように持ち上げてください。そして、目を開けてください。どうでしょう、左右の腕を同じように挙げることができましたか。身体のどのような機能が、それを可能にしているのでしょうか。

目を閉じて腕を同じ高さに挙げる、という行為を可能にする身体の機能には、二つの側面があります。ひとつは、後から挙げる腕に、最初に挙げた腕と同じだけの筋力があるか(今回の実験の場合は肩関節屈曲なので、三角筋前部線維の筋出力が同等程度あるか)。もうひとつは、最初に挙げた腕の位置を正確に脳に伝達して左腕の運動につなげる機能があるか。つまり、最初の運動に必要な体性感覚とそれを統合し出力につなげる脳の働きが正常か、ということです。

体性感覚とは、全身の皮膚、筋、関節などに分布している感覚器が脳に伝達する感覚情報の総称です。皮膚が伸ばされたり、皮膚表面に圧力がかかったり、筋や関節包が伸張・弛緩したりする際の物理的な力を、受容器が感知し、神経を介して脳に伝えています。この情報を、前回・前々回とお伝えしてきた視覚や前庭覚と統合して、身体がどのような状況にあるのかを脳で判断します。そして、運動野からの運動指令として、身体の各所の筋を活動させて姿勢や運動のバランスを保ちます。腕を挙げる実験は単純な動作でしたが、人間はどのような状況にあっても同じような仕組みを使って姿勢をコントロールしているのです。

視覚・前庭覚・体性感覚は、バランスをとるための三つの主要な入力です。どれが欠けてもバランス機能を維持するのが難しくなります。視覚は目を閉じたり、暗闇の中に入ることで遮断されます。前庭覚はぐるぐる回ったときのように頭部の加速が過剰だと、急に運動が止まった時にそれについていくことができません。体性感覚は、身体の神経機能が重要ですので、荷重で足が痺れたり、寒さで感覚が麻痺したり、神経が切れるような怪我をしたりすれば情報をを伝達することができなくなります。

正しい入力がなければ正しい出力はありません。わたしたちは、運動といえば出力、というイメージを持ち、筋力や柔軟性にばかり目がいく傾向にありますが、実はその背景には正常な入力という背景が必要不可欠なのです。

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