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落語業界のニュースター【瀧川鯉斗】は噺も生き方もイケメンすぎ!

  • 2018.12.25
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落語は庶民の話だから、どこか必ず理解できるところがあるはず

元暴走族の総長という経歴に加え、モデルさん? と見紛うほどのイケメンっぷり――。落語業界ではなかなか出会えないタイプの噺家、瀧川鯉斗さん。現在は二ツ目だが、来年5月には晴れて真打ち昇進が決まっている。

「披露目の準備も大変ですが、何よりも高座が大変になってくると思います。真打ちになるということは寄席で主任(トリ)が取れるということ。それは本当に大きなことですから、今まで以上に高座に上がることの責任をしっかり果たしていかないと」と鯉斗さん。

17歳という若さで暴走族の総長にまで上り詰めたところで、「このままでいいのか?」と自問自答した結果、500人近くの暴走族を集めた "引退暴走" を行ってアッサリとその世界から足を洗い、「役者になりたい一心」で上京。奇跡ともいえる出会いを経て、瀧川鯉昇(りしょう)師匠のもとへ弟子入りを果たす。

「僕がアルバイトをしていたレストランで師匠が独演会を行い、そこで『芝浜』という人情噺をかけたんです。落語の知識はまったくありませんでしたが、ひとりで何役もこなす、こんな芸事があるんだと感銘を受け、そのまま鯉昇師匠に弟子入りを志願しました。紆余曲折ありましたが、うちの師匠は僕には父親みたいな存在。もちろん厳しい師匠ではありますが、個性を大事にしてくださるので、ココまでやってこられたのだと思います」

通常、前座・二ツ目の修業時代はツラいと聞くが、鯉斗さんは「僕は本当にラッキーで」と続けた。「うちの師匠以外にも、多くの有名な師匠方に可愛がっていただき、何千人というホールでの高座も経験させてもらえたので度胸もつきました。ただ、あまりに上手すぎる師匠ばかりだったので、自分の芸をどうつくるかという点においては悩みました。今は廓(くるわ)噺や人情噺、艶笑噺が僕の "ニン" キャラクターに合っているのかなと思うので、それをひとりでも多くのお客様に伝えていきたいですね」

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「寄席や独演会に来たときは、ぜひ真ん中より前に座って。そしたら、僕からも確実に見えますから」

ちなみに好みの女性のタイプは「くりくりした二重のパッチリした目元の人」だそう。「お互いを高めあえるような女性がいいですね。まったく落語に興味のない人でも大丈夫です(笑)。実は寄席って楽屋に小窓が付いていて、客席が見えるんです。どんな方がいらしてるか、楽屋では必ず噺家みんながチェックしていますよ(笑)。ぜひ、敷居が高いと思わず、寄席や独演会に来てください」

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瀧川鯉斗 KOITO TAKIGAWA

1984年1月25日生まれ、愛知県出身。落語家。公益社団法人落語芸術協会所属。17歳で地元暴走族の総長となるも、役者になることを夢見て上京。現在の師匠・瀧川鯉昇の落語独演会を観て、その日のうちに弟子入りを直訴、鯉昇一門下に入門。2005年に前座、2009年4月に二ツ目昇進。2019年5月に真打ち昇進が決定。

撮影/向山裕信(vale.) ヘアメイク/KUBOKI(Three PEACE) スタイリング/藤長祥平 取材・文/前田美保 構成/大木光

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