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保険料が返ってくる生命保険はお得なの?掛け捨てタイプと積み立てタイプを選ぶ際のポイントと注意点をご紹介

  • 2018.12.21
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生命保険の掛け捨てが嫌で、積み立て型の保険に入った方もいらっしゃるかもしれません。お得そうなイメージがある積み立てタイプの生命保険ですが、実は掛け捨てタイプで保障を用意し、必要な場合は積み立てタイプで貯蓄するのが損しない生命保険の掛け方なんです。

これからその理由を紹介し、生命保険を賢く活用して損しないための方法をお伝えします。

保険料が返ってくる生命保険にはどういうものがあるの?

生命保険に加入していると、保険料が返ってくる(お金を受け取る)パターンが4つあります。

  1. 病気やケガで入院した時
  2. 死亡時
  3. 満期/中途解約時
  4. お祝い金

生命保険では、病気やケガ、死亡時には保険金としてお金を受け取ります。保険契約が満期を迎えると満期保険金、中途解約した時には解約返戻金としてお金が戻ってくる商品もあります。近年は、決まった期間健康でいればお祝い金を受け取れる「お祝い金付き医療保険やガン保険」なども販売されるようになり、生命保険でお金を受け取る機会が増えています。

終身死亡保険

終身死亡保険は、解約をしない限り万一の場合に必ず死亡保険金が支払われる保険です。

終身死亡保険には、解約した時にお金が戻ってくる解約返戻金があるタイプと、解約してもお金が戻ってこない解約返戻金がないタイプの商品があります。

解約返戻金があるタイプの保険は死亡時だけでなく解約時にもお金が戻ってくるメリットと、保険料が高いデメリットがあります。解約返戻金なしのタイプは保険料が安いメリットと、死亡保険金しか受け取れないデメリットがあります。

個人年金保険/学資保険/養老保険

個人年金保険、学資保険、養老保険は貯蓄型と呼ばれ、満期を迎えると必ずお金が戻ってきます。

個人年金保険は、満期を迎えると積み立てた保険料が年金として支払われます。日本円だけでなく外貨でも運用できるので利率がいい商品が多い一方で、満期時の為替レートによっては保険料を掛け越すリスクもあります。

学資保険では銀行に預けるよりも利率が高く、支払った保険料の110%が満期時に支払われる商品もあります。学資保険には満期解約返戻金と同額の死亡保険金がついていて、満期以前に親(被保険者)に万一のことがった場合に子供の進学に必要な費用を保険金で用意できるように設計されています。

養老保険も学資保険と同様に、満期解約返戻金と同額の死亡保険金がついています。銀行に預けるよりも利率がいい商品もあります。

これらの保険に共通するのは、中途解約すると解約時に支払った保険料よりも受け取るお金が少なくなる場合があることです。個人年金保険、学資保険、養老保険などの貯蓄型保険に加入する際には、満期まで保険金を支払うことを前提として契約することが重要です。

お祝い金付き医療保険/ガン保険

近年、お祝い金付き保険商品が多く販売されています。代表的なものは3年ごとにお祝い金が受け取れるタイプの医療保険です。保険料を支払って保障を用意し、その間健康ならお祝い金を受け取れるので女性に特に人気があります。

ですが、お祝い金付きの保険は、お祝い金がついていない保険に比べると保険料が割高に設定されています。通常の保険の保険料に加えて、お祝い金で受け取る金額を積み立て保険料が割高になるので、資金に余裕がある人におすすめです。

掛け捨てタイプと積み立てタイプの生命保険

生命保険には、掛け捨てタイプと積み立てタイプがあります。

前項で紹介したのは満期や解約時にお金が戻ってくる積み立てタイプの生命保険です。掛け捨てタイプの生命保険は満期返戻金や解約返戻金がない保険で、さまざまな保険種類で販売されています。

これから、生命保険の掛け捨てタイプと積み立てタイプを紹介します。2つの保険の掛け方を知り、必要な保険を準備しましょう。

掛け捨てタイプ

「掛け捨て」と聞くと、保険料を捨てている印象があります。実際、高度経済成長期からバブル期の生命保険には、貯蓄型の生命保険で10年続けると支払った保険料が2倍になって戻ってくる保険商品がありました。その頃の生命保険を知る人は生命保険の掛け捨ては損をすると思われている方が多くいらっしゃいます。最近の貯蓄型の生命保険は銀行に預けるよりも利率はいいのですが、10年で倍になるほどのインパクトはありません。

リーマン・ショック後は、お客様が生命保険に入る動機は必要な保障の対価として保険料を支払う方向へシフトしています。また、商品開発と企業努力により、掛け捨てと呼ばれる生命保険は損する商品ではなくなっています。

そもそも「掛け捨て」という言葉が誤解を招いているのであって、掛け捨ての生命保険には大きなメリットが存在します。

掛け捨てタイプの生命保険のメリットは、保険料が安いことです。解約時に戻ってくるお金を保険料で積み立てる必要がないので、積み立てタイプの保険と同じ保障内容で比べた場合に、半分以下の保険料になる場合が多数あります。一方で解約時お金が戻ってこないデメリットもあります。

これまで「掛け捨ては損をする」とお考えだった方は、掛け捨ては「安く必要な保障を用意できる」というイメージに切り替えてください。

  • メリット:掛け捨てタイプの生命保険のメリットは、保険料が安いこと
  • デメリット:解約時お金が戻ってこない

積み立てタイプ

積み立てタイプの保険は、保険料と一緒に満期に必要な金額を積み立てていると考えてください。満期時には、積み立てたお金が利率に従い増えて戻ってきます。満期まで確実に保険料を支払える場合や、学資保険のようにある時期までに確実に資金を用意したい場合には積み立てタイプの生命保険がおすすめです

  • メリット:積み立てたお金が利率に従い増えて戻ってくる

一方で、積み立てタイプにはご注意いただきたいデメリットが3つ存在します。

  • 積み立てタイプは、満期時に戻ってくるお金を積み立てるため保険料が高い
  • 解約すると保障がなくなる
  • お金が必要になった時にすぐ使えない

積み立てタイプは満期まで高い保険料を払い切るのであれば問題はありませんが、中途解約する際に問題が発生します。

まず、積み立てタイプの生命保険を途中で解約してしまうとそれ以降の保障がなくなり、その時の健康状態では新たな保険に加入できない場合があります。

そして、積み立てたお金を必要な時に自由に使えないのは大きなデメリットです。銀行の預金であればすぐに口座から引き出せますが、生命保険の積み立てタイプのたまったお金は所定の手続きを経てからしか使うことができません。ですから、積み立てタイプの生命保険は貯金感覚で行うと失敗する可能性があります。

掛け捨てタイプ・積み立てタイプの比較表

生命保険を選ぶ際の注意点とポイント

生命保険の本来の役割は、「必要な保障を用意する」ことが第一で、お金を増やすのはその次の話です。

必要な保障を用意するのが目的の生命保険には、選ぶ際の注意点とポイントがあります。

生命保険を選ぶ際の注意点

生命保険を選ぶ際の注意点は、損得ではなく必要な保障内容かどうかで考えることです。

損得で考えてしまうと、掛け捨てタイプの生命保険よりも得する貯蓄型の生命保険に入ろうとしますが、貯蓄型の生命保険には、必要な時にお金を使えない、解約すると保障がなくなる、保険料が高いといったデメリットがあります。保険に入るときは大丈夫でも生命保険加入後に経済状況が変わり高額な保険料を支払えなくなることや、途中で解約してしまうことなども十分考えておく必要があります。

生命保険が必要かどうかで考えると、保障のことだけを考えればいいので損得は関係なくなります。自分と家族に必要な保障のことだけを考えればいいので、もっとシンプルに生命保険と向き合えるようになります。

生命保険を選ぶ際のポイント

生命保険を選ぶ際には2つの重要なポイントがあります。

  • 必要な保障か?
  • 保険料を払い続けることができるのか?

前項で必要な保障かどうかを考えることで損得は関係なくなるとお伝えしました。掛け捨てが損をするから嫌いな人も、自分と家族に本当に必要な保障ならたとえ高い保険料を支払っても損をしたとは思わないはずです。

次に、保険料を払い続けることができるのかがポイントです。無理なく払い続けることができる保険料でないと、中途解約することになります。中途解約すると保障がなくなったり、支払った保険料より少ないお金しか返ってこない場合がありましたね。

これらのことから、生命保険を選ぶ際には、「必要な保障かどうかを考えて、基本は掛け捨てタイプで保障を用意し、必要な場合は積み立てタイプで貯蓄する」のがおすすめです

まとめ

これまで「保険料が返ってくる生命保険にはどういうものがあるの?」「掛け捨てタイプと積み立てタイプの生命保険」「生命保険を選ぶ際の注意点とポイント」をみてきました。

生命保険は損得で加入するのではなく、必要な保障かどうか、保険料を払い続けることができるのかで判断するのが重要です。生命保険を選ぶ際にはまずはそのことを第一に考え、掛け捨てタイプで必要な保障を用意した後、それでも必要な場合は積み立てタイプの保険加入を検討されてください。

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