1. トップ
  2. 恋愛
  3. 元旦那と身体の関係を持ってしまってます【ひとみしょうのお悩み解決】

元旦那と身体の関係を持ってしまってます【ひとみしょうのお悩み解決】

  • 2018.11.25
  • 6251 views

“【お便り募集】文筆家ひとみしょうさんにあなたのお悩み解決してもらいませんか?”にお悩みを送ってくれた方の中から、ピックアップしてひとみしょうさんが解決していきます。

〜「りの 29歳」のお悩み〜

2年前に別れた旦那と四月から身体の関係を持ってしまってます。子供が起きてるときにも来ますが、ほぼほぼ寝た後にきてあれこれ世間話してそれからやることやったら帰る、って形です。 拒否はしても結局受け入れてしまうので向こうもグイグイ来ます… 私も最初は割り切ってたんですけど、、 最近は向こうが帰っていくのが寂しく思ってしまいます。 どうしたらいいでしょうか。

〜ひとみしょうさんのお悩み解決コラム〜

これ、旦那さんは寂しいのでしょうね。だからエッチしに来る。寂しいと、離婚前の悪行を棚に上げて、とりあえずヨリを戻したいという気持ちが膨れ上がるから、元妻のところにやってきて世間話をしてエッチする、といったところでしょう。

男って、どのような理由で別れたとしても、別れてしばらく経つと過去の自分の悪行のことを忘れてしまって、寂しさに心を支配されてしまって、別れた嫁とエッチしたい!と思ってしまう生き物なんですよね。

離婚後のエッチが悪いとは思わないです

離婚したふたりがエッチするのはだらしないと言う人がいます。別れたのだから相手の連絡先など消去して二度と会わないのが常識ある態度だと言う人がいます。僕は果たしてそうなのだろうかと思っています。

もちろん、理屈のうえでは、離婚したのだから、お互いに過去のことは過去のこととして、前を向いて先に進むというのがいいのだろうと思います。相手にとっても「外したハシゴと再び掛ける」と、相手があらぬ期待を持ってしまうから良くない(つまり、相手の心を不必要に傷つけることになるから良くない)のだろうと思います。

でも、100%理屈で割り切って&心も割り切れて離婚した人ばかりではないと思うんですよね。離婚前に、相手とうまく話ができなくて、心にシコリが残っている人だっているでしょう。よく話し合って別れたものの、まだ相手の一部分が好きだというケースだってあるでしょう。

離婚後に会ってエッチするというのは、割り切れない気持ちを整理するという意味においてはいいことなのではないのかな、と僕は思います。

神様にしかわからないこと

もっとも、そういう牧歌的でゆるい話だけではなく、離婚後にエッチして復縁したくなってもできなくて、再び傷つくことだってあります。反対に、離婚後にエッチして、なんとなく「親友」のような関係になって、元旦那(元嫁)とうまくやっている人だっています。

こればかりは、先のことだから、どうなるのかはそれこそやってみないとわからないことです。りのさんにだってわからないでしょうし、僕にもわかりません。おそらく神様にしかわからないことでしょう。

寂しさを自己処理できる能力を身につけなさい

唯一、今の時点で明確に言えることは、寂しさを自己処理できる能力を身につけなさいということです。相手が元旦那であれ、元の彼氏であれ誰であれ、手近な人と寝ている人というのは、寂しさにやられている人です。寂しさを自己処理できない人です。

そういう人は、情に流されてエッチして、愛と情とエッチの気持ちよさをごちゃごちゃにしてしまって「なんとなく再婚」したり、「なんとなくセフレ」になったりします。そういう人生に、あなたが思い描いているような幸せは訪れません。

人生における本当に大切なこと

幸せというものは、あるていど孤独と仲良くならないと手に入らないようになっています。なぜそうなっているのかよくわかりませんが、でも古今東西の人たちの言うところをまとめると、孤独に耐えられない人は幸せになっていないのです。あえて理由を言うなら、待つことができないからでしょうね。

あなたの旦那さんは、寂しさと後悔と、未来の淡い夢にせかされて、あなたに会いにきてエッチしています。つまり待つことができない人です。

そういう男性を家に招き入れて、世間話をし、エッチするあなたもまた、待つことができない人です。

若いときって、待つことが苦手です。僕も苦手でした。

でも、待つことができないと、人生における本当に大切なことに触れることができないんですよね。

ここだけの話、寂しいのなら誰とエッチしてもいいと僕は思います。でもね、エッチしてもしても消えてくれない寂しさは、待つことでしか消えてくれないんですよね。孤独に耐えつつ、自分の心と対話することでしか消えてくれません。

通常の恋愛コラムに書けないことを書きました。通常のコラムの暗黙の了解は「女子にやさしく」です。女子に孤独に耐えなさいなんて書くと、編集者も読者もいい顔をしないからです。

でも、繰り返しになりますが、待つことができないと、人生における本当に大切なことに触れることができないんですよね。

りのさんの人生は、このような、愛の、そして人生の、もっとも厳しい側面を学ぶ時期に差し掛かっているのではないかと思います。

(ひとみしょう/作家)

元記事で読む
の記事をもっとみる