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ポイズンな香りで、魅惑のムードを演出。

  • 2018.11.6
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ポイズンな香りで、魅惑のムードを演出。
2018.11.06 08:00
時に人は、美しすぎるものに危険を感じる。深みにはまって逃れられなくなることを、本能で察するから……。

それは“香り”も同じ。『VOGUE JAPAN』12月号「纏いたいのは、ポイズンな香り。」では、妖しく芳しい艶のある香りとその取り入れ方を徹底解説している。


ここではUKのファッション&ビューティーライターのベサン・コールが教えてくれた、この香水トレンドの世界的な位置付けと、それに当てはまるプロダクトをご紹介。

香水トレンドが、毒に向かう。


有毒成分を含む植物を原材料にしたフレグランス。驚くべきこのトレンドが現在、世界的に話題となっている。「催眠作用や毒性を持つ危険な植物の成分は、容量次第で毒にも薬にもなりますが、それらを香水に使うという発想があるのです」と本誌の連載「BEAUTY COLUMN」を執筆するジャーナリスト、ベサン・コールは話す。


「イギリスではシックス センツのレ ポーション ファタールコレクションが知られています。シリーズのラインナップとしては、ヘムロック(ドクニンジン)、ウルフズベイン(トリカブト)などがありますが、中でも私が注目しているのがマンドレイク。ピリッとした酸味を感じる香調で、『引き抜くと悲鳴をあげて、その悲鳴を聞いた人間が死ぬ』という逸話を持つマンドレイクが表現されています」


人に害をもたらす毒が、快楽を与えるフレグランスに変わるとは、なんて退廃的で刺激的! 探ってみると、成分が“ポイズン”なもののほかにも、毒にまつわる香りは種々幅広い。本誌では、ミステリアスな“毒の香り”の定義を「成分」「見た目」「香り」の3つに分け、それぞれに当てはまるアイテムをご紹介。香りのプロがアドバイスする、ファッションタイプ別の香りのペアリング術も網羅している。今シーズンはいつもより大胆に、自分の中に眠る毒っ気を解放してみて。


〈右から〉パープルとゴールドの耽美なグラデーション。ボトルからも“ポイズン”を感じつつ、アイリス、パチュリ、トンカビーンなどが織りなす挑発的な香りを堪能。パルファン トラブルインヘヴン 80ml ¥38,000/クリスチャン ルブタン(化粧品)(0120-449-360)


クリアなサークルの中の“まなざし”がアートな毒。香りはオレンジフラワー中心で、旬なセンシュアリティを醸し出す。ウーマン オードパルファム 50ml ¥9,200/カルバン クライン(ブルーベル・ジャパン(香水・化粧品事業本部) 0120-005-130)


おなじみのフレグランスが血の色、誘惑の色である赤のボトルを纏って登場。“女性そのものの香り”に潜む、女としての毒を感じて。N°5 ロー オードゥ トワレット 100ml ¥20,000(限定発売中)/シャネル カスタマーケア(0120-525-519)


優美な百合の香りの陰には、毒を含む花、チュベローズやアイリスバター。あでやかさで酔わせながら、いつの間にやら虜にさせる。タスカンクリエイションズ リナシメント オーデパルファム 100ml ¥32,100/サルヴァトーレ フェラガモ(インターモード川辺 フレグランス本部 0120-000-599)


16世紀の仏王妃、カトリーヌ・ド・メディシスの毒物の棚にヒントを得た香り。チュベローズが入っていてもなぜか禁欲的な佇まい。グラットシエル テュベルーズクリミネル 100ml ¥32,000(11月21日発売)/セルジュ ルタンス(ザ・ギンザ お客さま窓口 0120-500824)


ジャスミン、ローズ、マグノリアのアブソリュートを使用。濃密な香りが抗いがたい官能性を紡ぐ。ジャドール アブソリュ(オードゥ パルファン)50ml ¥15,000/パルファン・クリスチャン・ディオール(03-3239-0618)

Photo: Hiroki Watanabe Stylist: Masayo Kooriyama Text: Nobuko Irie Editors: Toru Mitani, Misaki Yamashita

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