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感動の紅白出演から約5年ぶりに来日する、ピンク・マティーニがブルーノート東京に初登場。

  • 2018.10.23
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感動の紅白出演から約5年ぶりに来日する、ピンク・マティーニがブルーノート東京に初登場。
2018.10.23 17:30
アメリカのオレゴン州ポートランド出身の「Pink Martini(ピンク・マティーニ)」。古き良きアメリカのビッグバンドを彷彿とさせる唯一無二の音楽集団だ。日本では2011年に由紀さおりとのコラボ・アルバム『1969』をリリースし、2012年のおおみそかには「第63回NHK紅白歌合戦」で「夜明けのスキャット」を演奏して話題を呼んだ。そんなピンク・マティーニが約5年ぶりに来日し、ブルーノート東京で10月27日から3日連続の公演をする。リーダーのトーマス・ローダーデールに、今回のライブについて聞いてみた。


「5年ぶりの来日なので、ものすごく楽しみにしている。日本のファンの皆さんへ、とてもスペシャルなサプライズも用意しているので、ぜひ、期待をしていてください!」 


開口一番にそう語ってくれたのは、ピンク・マティーニのリーダー、トーマス・ローダーデールだ。アメリカの東海岸ツアー中にスケジュールを調整してくれて、電話インタビューに応じてくれた。 


実は6年ほど前、『VOGUE JAPAN』で由紀さおりを取材したときにトーマスを渋谷でインタビューした。ハーバード大学卒業後、政治の世界に関心があったトーマスは、政治資金パーティーのオーガナイザーとして活躍。


しかし、「いいパーティーには、いい音楽が必要」という問題に直面し、「自分たちで音楽作りを始めた」と取材時に説明してくれた記憶がよみがえる。 


大人が楽しめる音楽とは何なのか?そう突き詰めた先にあったのは、まるでハリウッド映画黄金期に活躍したビッグバンドが奏でる世界の名曲と、それを美しく歌う実力のあるヴォーカリスト。


トーマスはハーバード大学時代の同窓生で女優を目指していたチャイナ・フォーブスを誘い、ピンク・マティーニが誕生したのだ。


ピンク・マティーニの音楽レパートリーの幅は広く、多様だ。ラテン・ビートに乗ったセルジオ・メンデスの「マシュ・ケ・ナダ」から黛ジュンの「夕月」を含む日本の歌謡曲まで。国境や人種の壁を越え、あらゆる音楽を楽しむことができる優雅で洗練された大人たちの世界がそこにある。 


一方、ここ数年でアメリカをはじめ世界情勢が大きく変化していることからも目を背けない。


 「今という時代だからこそ、アメリカという国は多様な文化から成り立っているということを、国内外の人々に音楽を通じて僕たちが発信しなければと思っている」と語るトーマス。「人々が孤立しがちな世の中だからこそ、僕たちの音楽を聴きに人々が外に出て、いろいろな人と交わりたいと思える……そんなきっかけであり続けたい」


来年25周年を迎えるピンク・マティーニはアメリカに留まらず、積極的に世界ツアーを行い、さらにパワーアップしている。過去にピンク・マティーニのショーを観たことのある人は、おなじみのランドセルとコンガライン、そして琴を使った演奏は期待できそう。一方、「新たにアルメニアの曲も加わったよ」と嬉しそうに話すトーマス。世界にはまだまだたくさんの美しい音楽があり、それを知らないで生きているのはもったいない、と言わんばかりのポジティブなエネルギーが伝わってきた。 


東京で3日間だけ、世界の音楽で観客が一つになる、貴重な経験をお見逃しなく! 

10月27日(土)、28日(日)、29日(月) 
http://www.bluenote.co.jp/jp/artists/pink-martini/

Interview & Text: Mihoko Iida

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