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秋のアートシーンを「清澄白河」で楽しむ! 美術館が街に飛び出した

  • 2018.10.13
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人気のエリア清澄白河を、アートとともに満喫できるイベント『MOTサテライト 2018秋 うごきだす物語』。

江戸風情や水辺の風景など、情緒溢れる清澄白河には、古くは松尾芭蕉も居を構え、最近ではコーヒー・ロースタリーやカフェ、ギャラリーが続々登場中。今も昔もクリエイティブな風が吹くこのエリアで、地域の人とアーティストが関わりながら街&アートを再発見するプロジェクト「MOTサテライト」が始まった。

最初にこのイベントが行われたのは2017年春。2019年3月末までの東京都現代美術館(MOT)改修休館中でもその活動を止めることなく、「美術館が地域に出かけていき、新たな対話を始めたい」と始まったこのプロジェクト。「アート初心者にも親しみやすい」「知らなかった地元の歴史を作品で知った」と回を重ねるごとに好評を得ている。

3回目となる今回のテーマは“うごきだす物語”。例えばヂョン・ヨンドゥ作《古典と新作》は一人の長老の幼少期の思い出から誕生した作品。現在の子供たちの生き生きとした姿に、時代を経ても変わらないものと、様変わりしたものを映し出し、さらに同じ思い出を基にした落語を地元在住の落語家が演じた映像が交錯する、なんとも下町・清澄白河らしいもの。一人の思い出が2次元、3次元となって動きだす。そんな期待感をどの作品からもきっと感じ取れるはずだ。また今回は地域とも連携を深め、トークショーやワークショップなど関連プログラムも充実。展示会場は工場跡地の他、カフェや商店街などにも点在するから街歩き気分で出かけてみて。

【1】宮永愛子《手紙》(部分)2013 写真:木奥恵三 ©MIYANAGA Aiko Courtesy Mizuma Art Gallery 参考図版

宮永愛子の作品はかつて製本工場だった場所の痕跡を象徴する、立体作品&インスタレーション。

【2】鈴木のぞみ《Other Days, Other Eyes:柿の木荘2階東の窓》2016‐2017 写真:木暮伸也 Courtesy rin art association 参考図版

美術館周辺の被写体に残る記憶の痕跡を、窓などの日常品に落とし込んだ鈴木のぞみの作品。

【3】ひがし ちか《ペーパーパレット》2018 参考図版

本シリーズのメインイメージを描いてきたひがしちかの作品。今回は屋外で街を色鮮やかに描き出す。

【4】のらもじ発見プロジェクト 2013 写真:池田陽美 参考図版

古い町並みや看板に残る味のある文字「のらもじ」を採集しフォント化するプロジェクトも。

【5】鉄割アルバトロスケット 写真:沼田学 参考図版

寸劇、音楽、踊りなどを織り込んだパフォーマンス集団「鉄割アルバトロスケット」の新作公演も。

『MOTサテライト 2018秋 うごきだす物語』清澄白河エリアの各所(案内所:東京都江東区三好3‐8‐5 深川資料館通り商店街協同組合事務所1F) 10月20日(土)~11月18日(日) 金・土・日・祝日の11:00~18:00 観覧無料 TEL:03・5777・8600(ハローダイヤル)

※『anan』2018年10月17日号より。文・山田貴美子

(by anan編集部)

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