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ロエベ、ショー会場に60年代のロンドンのギャラリーを再現。

  • 2018.10.1
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ロエベ、ショー会場に60年代のロンドンのギャラリーを再現。
2018.10.01 11:30
これまでは強い女性像を描いてきたというロエベ(LOEWE)のジョナサン・アンダーソン。今シーズンは、憂鬱な感情に浸る女性に焦点をあてた。ナチュラルなラフィア素材とレザーが織りなす新作バッグも見逃さないで。

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今回ロエベ(LOEWE)の会場では、シャボン玉にレコード、そして鯉江良二の陶器、ジョー・ホーガンのバスケットなど、コンテンポラリーアートの数々がゲストを出迎えた。美術館のようなショー会場には、本田翼をはじめ、秋元梢やEmmaなど、日本からも多くの著名人が駆け付けた。


「喜びと悲しみの境界線について追求した。高揚していると同時にエモーショナルな気分でもある、憂鬱な感情に浸っている女性なんだ。これまでは強い女性像を描いてきたが、傷つきやすく、もろい女性について表現した服も必要だと思って。自分を隠すためにサングラスをかける。それに触ると眠けを誘惑してくるサテン素材を着るでしょう?」と話すジョナサン・アンダーソンは、ボディーの締め付けることのない、自由でゆったりとしたワードローブを提案した。


織物やニットといったテクスチャーにこだわり、パッチワークキルティングやフラワーレース、スモッキングなど、デリケートなクラフトで個性を加えている。なかでも、ボディを優しく包むリラックスしたシャツや七分丈のパンツとのセットアップ、カフタン、縦のラインが強調されたドレスと艶やかな上質なサテンのアイテムは思わず手を伸ばしたくなる。


高いクラフト技術もブランドのシグネチャーだが、ロエベといえばやはりレザー。手の袖やパンツのサイドにはレザーを使用していたり、首には、襟のようなアクセサリーをプラスしたり。「ロエベはバッグブランドであったが、今ではファッションもブランドを語る上で欠かせない要素になっている。歴史あるレザーグッズで ロエベファッションを築いているんだ」と話す言葉からもわかるように、アイテムからはロエベらしさが溢れている。


そして注目のバッグコレクションは、キャンバスやカゴなどバラエティ豊富で大小もさまざま。「1846年から歴史を刻んでいるブランドだから、ごちゃごちゃにして壊してしまうのではなく、もう200年先まで続くと断言できるように、ブランドの芯を築きたい」。ジョナサン・アンダーソンのスマートなアイデアとデザインが光る素晴らしいショーだった。

Photos: InDigital Text: Aya Tsuchii

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