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世界のトラベラーが交わる、東京・下町の宿。【日本のコンセプチュアルホテル】

  • 2018.9.26
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世界のトラベラーが交わる、東京・下町の宿。【日本のコンセプチュアルホテル】
2018.09.26 12:00
訪れる人を触発するコンセプチュアルホテルの第四弾は、東京の下町から。近年、ホステルやゲストハウス、ライフスタイルホテルと呼ばれる新しいスタイルの宿泊施設が続々と誕生。世界中のトラベラーが集い、交流を広げ、新しい旅のスタイルを創造する。

日本橋・大伝馬町は、今も昔も新しい旅を始める拠点に。


ここ数年、魅力あふれるスポットが次々とオープンし、人気上昇中の東京の下町。オリンピックを2年後に控えて、ゲストハウスやホステルと名乗る新形態の宿泊施設も増えてきた。ドミトリーと呼ばれる2段ベッド付きの相部屋、共同キッチンやリビングルームなど、ゲスト同士の交流の場を積極的に提供し、サービスは極力シンプルにした、"新たな滞在体験"を提案する施設が目白押しだ。


2017年、日本橋大伝馬町にオープンした「CITAN」(シタン)は、7階建てのホステル。1階には、バリスタによるこだわりのスペシャルティコーヒーが味わえるコーヒースタンド「BERTH COFFEE」がある。"バース"とは、旅行者を迎え、そして見送る発着場、停泊所の意味。かつて日光・奥州街道の起点として賑わい、いくつもの旅が始まった日本橋大伝馬町で、町と人、人と人をつなぐ新たなストーリーを紡ぐホステルを目指している。

近隣住人も集う、グローバルなダイニング。


客室にはツイン、ダブルのほかに、2人、4人、8人用のドミトリーがあり、女性専用のドミトリーも用意されている。シャワーやトイレは共同利用、タオルはレンタルという標準的なホステル仕様だが、無料のアメニティとして、同じ東日本橋地区発のオーガニックコスメブランド「Osaji」を採用するというこだわり。過剰なサービスは避け、最低限の設備で、一泊あたりのコストダウンに成功した。この"差し引き"のバランス感覚を評価して、連泊する旅慣れた外国人ゲストも多い。


地下のバーダイニングに集まるのは、近隣住民はもとより、国籍も、年齢も、趣味や嗜好も異なるグローバルなゲストたち。ドリンクは、オリジナルを含む数々のビール、さまざまな産地から集まるワインから、仲間とわいわい楽しめるハイボールやサワーまで。料理も、アヒージョ、フィッシュ&チップスにカッペリーニと、まさにコスモポリタンのダイニングだ。

CITAN(シタン)

東京都中央区日本橋大伝馬町15-2

Tel./03-6661-7559

料金/料金/1人1泊(ツインルーム2名利用時)4,500円~、(8人用ドミトリー)3,000円~(2018年9月現在)
https://backpackersjapan.co.jp/citan/

下町・浅草に溶け込むライフスタイルホテル。


2017年4月、「WIRED HOTEL ASAKUSA」が浅草のアーケード商店街にオープンした。コンセプトは、地域と交流し、文化や伝統を体感できる"LOCAL COMMUNITY HOTEL"だ。館内のデザインは、米国ポートランドのデザイン集団「OMFGCO」とタッグを組み、地域の職人やデザイナーとコラボレーションして作り上げた。落ち着いた色合のレンガタイルの外観も、浅草の景色にすっかり溶け込んでいる。おしゃれでカルチャーやアートにこだわる"ライフスタイルホテル"とも言われる新しいカテゴリーのホテルだ。


全30室の客室は、贅沢な「SUPERIOR」、ベーシックな「STANDARD」、ファミリーや友人との宿泊に向いた手軽な「FAMILY ROOM」からなる。寝具にはスウェーデンの最高級ベッド「デュクシアーナ」を採用し、極上の寝心地はお墨付き。旅のスタイルに合わせて、部屋のタイプを選ぶことができる。

街歩き情報は、住人おすすめの「1マイルガイド」で。


WIRED HOTEL ASAKUSAには、地域コミュニティを重視する工夫がたくさんある。フロント脇の壁に掛けられた50枚ほどのカード「1MILE GUIDE」は、さまざまな国籍、年齢、職業の東京の住人が"アンバサダー"になり、ホテルから1マイル以内のおすすめスポットを紹介したもの。ふぐ屋、どじょう屋から、喫茶店、銭湯まで、浅草を満喫できる生の声だ。宿泊者の7〜8割を占める外国人観光客に対応できるよう、日英のバイリンガル仕様だ。


1階の「和」をテーマにしたカフェレストラン「WIRED CHAYA」では、地域住民との交流イベントを定期的に開催している。浅草の伝統的な工芸を体験できるワークショップや日本全国のおいしい食べ物の実演販売、上階にある「浅草九劇」や隣接するWEBスタジオ「浅草九スタ」とのコラボによる情報発信など、趣向を凝らした企画が目白押しだ。浅草の伝統文化や新しいカルチャーに触れ、ゲストと地域の人々の交流が生まれる拠点になっている。

WIRED HOTEL ASAKUSA(ワイアードホテル 浅草)

東京都台東区浅草 2-16-2 浅草九倶楽部

Tel./03-5830-7931

料金/1室1泊17,000円~(2018年9月現在)
http://wiredhotel.com/

Text: Yuka Kumano

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