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漆器をアウトドアで使う!?新感覚のマグカップに注目

  • 2018.9.16
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お気に入りのマグはどんな素材ですか? 陶器やガラスは、室内なら問題ありませんが、アウトドアでは「軽くて丈夫」であるとうれしいですよね。とはいえチープなプラスチックでは、美味しい珈琲もお酒も、魅力が半減。アウトドアでの気分を盛り上げてくれる「NODATE mug」をご紹介します。

屋内使いだけではもったいない、アウトドアで使いたい漆器って?

野外でお茶を楽しむことを「野点」(のだて)と言いますが、起源は太閤秀吉が九州平定のための遠征の際、一緒に連れて行った千利休が野外で点てたお茶だと言われています。…と、そんなうんちくを聞かずとも、野外でお茶を楽しむスタイルは日本人にとって馴染み深いもの。

今回ご紹介する、日本の文化「野点」を名に持つブランド「NODATE(ノダテ)」は、その名のとおり、野外での使用を前提に設計された木製品をラインナップしています。
こちらの製品のひとつ「NODATE mug」は、熟練の塗師や木地師が、厳選された栃の木を使い、伝統工芸・会津塗の技術を用いて一つひとつ丁寧に仕上げた、アウトドアで使用できる漆器のマグカップ。
漆器といえば高級なものというイメージや、ハレの時にしか使わないという人も多いかもしれませんが、実は、かなり丈夫なうえ、抗菌性・保温性にも優れているので、アウトドア用の器として最適なのです。

使えば使うほどに艶めく、漆の色の変化を楽しもう

写真の「NODATE mug tanagokoro(4,500円/税別)」のラインナップは透き漆・墨黒・紅緋の三色。落ち着いた雰囲気ながらも華やかな色彩を放つ紅緋も捨てがたいですが、私のオススメは墨色。黒を表現する言葉のひとつに「漆黒」という単語がありますが、それは文字通り「漆のように光沢のある黒色」のことを指します。漆独特の光沢を持った黒色は、生の漆に鉄粉を混ぜて酸化させることによって生まれる特別な色。艶やかで上品な漆黒に心惹かれます。

深い色合いを持つ漆の器は、使えば使うほどに艶が増して経年変化を楽しむことができますが、年に数回、特別な日に取り出して使うだけでは、その変化を楽しむまでにかなりの時間がかかってしまいます。でも、NODATEの漆器ならば、日常使いはもちろんのこと、登山やキャンプ、バーベキューなどで気軽に使いながら、漆のもつ味わいや美しさを体感できますよ。

アウトドア使いを意識した作りと、職人技が光る美しいフォルム

NODATEには、エスプレッソやぐい飲みに適している「NODATE mug tanagokoro」以外にも、いろいろなタイプの器があります。もっともベーシックなサイズの「NODATE mug(5,500円/税別)」、スープを入れるのにも最適な「NODATE one(7,500円/税別)」など。そのどれもがサイズやフォルムなどのデザインにおいてアウトドアでの使用を強く意識していて、下部に丈夫なエルク革(大鹿の革)の紐が着いていることも特徴です。
たとえば登山の時、この紐でザックに括り付けると器の内側(上側)が下向きになります。それによって雨やゴミが中に入りにくく、水切れも良くなるという工夫がなされています。
このような屋外での使い勝手のよさはもちろん、飲み口に向かって細くなる手馴染みのいい独特のフォルムがNODATEの魅力。このフォルムは、職人が一つひとつ、ろくろ挽きで木を削り出して作るため、出来上がるまでに約1ヵ月もの時間がかかるのだそう。

職人が丹精込めて削り出し、漆独特の色合いに仕上げたスペシャルなマグ。ぜひアウトドアシーンに取り入れて、美味しい珈琲やお酒を楽しむ贅沢なひとときを過ごしてみてはいかがですか?

writer / カオリーヌ photo / 関美工堂

取材協力

関美工堂
福島県会津若松市西栄町6-30
0242-27-3200
http://nodate.jp

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