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前田敦子の結婚は“ワーキングウーマンの燃え尽き症候群”【夏目かをるの最強女になる!vol.22】

  • 2018.9.7
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猛暑が続く7月の終わりに、前田敦子と勝地涼の結婚報道が日本列島を駆け抜けました。AKBや前田敦子のファンでなくても、この電撃婚に驚いた人も多いでしょう。

前田敦子の結婚願望は強く「26歳までには結婚したい」と公言していました。目標には3週間ほど遅れましたが、それでも20代での結婚を有言実行しましたね。

さて前田と同じように結婚願望が強く20代で結婚した女優といえば、上戸彩と武井咲を挙げることができます。でも前田敦子と、この二人の結婚は決定的に異なります。両者の結婚を比較してみると、興味深いものがあります。

前田敦子の結婚はズバリ、“ワーキングウーマンの燃え尽き症候群”からの脱却。

前田敦子のみならず、「やるべきことをやった」という人に湧き上がる「次に会う人と結婚する」という結婚願望は、もはや止めることができないのです。

前田敦子は、2005年デビュー。その直前に育ての親・秋元康から「焦らなければ、絶対に売れる」と太鼓判を押され、14歳から21歳までの7年間、大島優子、篠田麻里子らとAKB48の黄金期を作り、2011年第3回選抜総選挙で1位に返り咲いて「私のことは嫌いでも、AKBのことは嫌いにならないでください!」という発言で有名になりました。しかも過去10回の総選挙でトップ10に入ったメンバーの中でも、結婚第1号。常にトップランナーなのです。

メンバーの中でもいち早く卒業した前田は、AKB48の重圧感から解放されます。ですから、次なるステージに移行するまでの間に、どうしても結婚が必要だったと思われます。

ところが2012年卒業公演の夜に、合コンで泥酔した彼女は佐藤健にお姫様だっこされた姿を文春に撮られてしまいます。ファンでなくても前田敦子は佐藤健に失恋したということがピンとわかりましたね。

佐藤健は、結婚願望の強い女性にとって、最も手ごわい相手です。結婚どころか未だに特定の彼女もいなく、共演した女優と次々と交際が報じられ、「黙っていても女から誘われる」と超がつくほどのモテ男。このタイプに惹かれる女性は「私だけが彼に愛される」という特別感を持ってしまうもの。でもこの現象は女性だけでなく男性だって同様です。男性を振り回すような悪女タイプに「オレが変えてみせる」と挑みますが、いざ結婚してみると、ずっと振り回されっぱなしということになる。人は早々に変わりませんね。

さて次の相手は、歌舞伎俳優の尾上松也。私はこの恋は、前田敦子が女優として成長するために、かけがえのない恋愛だったと思います。というのは、彼女はこの頃女性誌のインタビューで「1か月に映画を90本観る」と発言。若手歌舞伎俳優として芝居に精進する松也とは、互いに切磋琢磨し合える関係だったことでしょう。「結婚秒読み」とも報道されましたが、2年後に破局。梨園の妻になるためには様々なハードルがあり、また制約の多い世界です。この頃、前田はテレビ番組で松也との破局を物語っています。

「やりたいことをやって、自由な感じの女でいいよっていう人と結婚したい」(フジテレビ「ボクらの時代」2015年12月20日放送)

前田敦子 2nd Maxi Single「君は僕だ」

その後、アパレル会社役員と交際したものの、すぐに破局。この男性とは、ちょっと遊んだ程度だったのかもしれません。この頃から、前田は「次の人とは必ず結婚する!」という結婚願望がかなり強く湧き上がったのではないでしょうか。

そこには、20代で結婚願望を叶えた上戸彩や武井咲とは全く異なる結婚観があったと思われます。

20代女優の多くは、女優としてだけでなく、女として、人として「自信がない」ため、年上の俳優男性と交際することが多く、仲間美由紀のように13歳年上の田中哲司と共演がきっかけで結婚するようなケースも。田中と交際したのは、仲間美由紀が28歳の時でした。

ある芸能関係者は20代の女優が、年上の俳優と交際する理由を「年上のベテラン俳優から褒められると自信がついて安心するから」と述べています。同年代の女優たちはライバル同士なので、女友達がほとんどいないといっていいでしょう。だからこそ、年上の尊敬できる男性と一緒に過ごすことで、精神の安定が保てるのです。芸能界という激烈な競争社会で生き延び李ためにも、精神的な支えは必要です。

上戸彩や武井咲は、それぞれかなり年上の頼りになれる男性と結婚しました。そこには「庇護してもらいたい」という女心も見え隠れします。

でも前田敦子の結婚願望には、AKBを頂点まで登りつめた燃え尽きた感がにじみ出ています。前田は女性誌を始めとして、多くの媒体で、次のように激白しています。

「AKBにいた時は1年間が10年間のように多忙だったけど、卒業してみると、20年ぐらいやっていた感があります」。

卒業は21歳ではなく、実感としては34歳!結婚を焦るはずですね。

しかも前田は一種の燃え尽き症候群になっていました。そのため、次の目標である女優道を突き進むためには、演劇論を交わせられる同年代の俳優が必要だったのです。しかも前田は年上男性から、「よしよし」と頭を撫でられるキャラではありませんしね。

松也と別れてから結婚した相手は、「あまちゃん」の脚本を手掛けた宮藤官九郎からも絶賛されている勝地涼。前田はちゃんと自分らしい結婚と相手を選んだのです。

(夏目かをる)

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