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トランプで学力UP!? 子どもを「算数好き」にする環境づくり3つ

  • 2015.3.2
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【ママからのご相談】

「勉強なんか大嫌い!」3年生の娘から、こんな言葉がいきなり飛び出してきました。びっくりして聞いてみると、少しずつ難しくなり、割り算からわからなくなってしまったらしいのです。 テストでは、それなりの点数をとってきていたので心配はしていなかったのですが、どうしたらいいか困っています。2年生までは大好きだった算数をなんとかまた好きにならせることはできないでしょうか?

●A. どこまで理解できていたのかを早急に見つけましょう!

ご相談ありがとうございます。家族を笑顔にする教師&6人の子育てパパ・荒川茂樹です。

子どもって、勉強の調子のよいときとそうでないときが実にはっきりしています。私が小学校の教員をしていたときもさまざまな場面で見てきました。やっぱり算数の時間にそれが顕著に出ていました。

わかっているとき、できているときは“笑顔で意欲的”です。しかし、一度頭に、「?」が浮かぶと、それが一変します。お子さんのいる3年生、4年生はちょうどその分岐点です。3年生までは、具体物を扱うことが多い算数も、徐々に抽象的なものが増え、4年生になるとそれに拍車がかかるようになってくるのです。

そうすると、子どもたちは、なかなか具体的な場面に結びつけることができず、だんだんわからなくなり、学ぶことに対して消極的になったり、わからなくなったりなどの負の連鎖が生まれてきてしまっていました。

●子どもが理解できていないところを知る

まずは、お子さんと一緒に“どこまできちんと理解できていたか”を一緒に探し出してください。今現在は3年生ですが、さかのぼっていくと、2年生や1年生の時点で理解ができていない内容があるかもしれません。

でも、大丈夫! そこをしっかり振り返り、今学習しているところまで戻ってくるうちに、娘さんは以前のように生き生きと算数の学習に取り組むようになっていきますよ。小学校でも、授業中に個別で躓いたところがあると以前の学習を振り返るということをします。しかし、その場だけの対応になりがちです。なので、少し時間はかかるかもしれませんが、ご家庭でじっくり振り返ってあげてください。

ただし、算数に対する意欲が薄くなっている今、なかなか算数の学習に前向きになれないかもしれません。そこは、今のお子さんの状況をしっかりと理解し、優しく声をかけながら、少しずつやっていくことをおすすめします。そして、“頑張っている姿”“できたこと”“考えていく過程”をぜひとも認め、褒めてあげてくださいね。

●勉強しやすい環境づくり3つ

●(1)お子さんと一緒に算数学習タイムを作りましょう

子どもは、元来ママが大好きです。そのままから優しく言葉をかけられたり、褒められたりしたら、どんどんやる気になっていきます。だから、ぜひお子さんと一緒に“算数学習タイム”と称して、一緒に同じことをやる時間をとってみてください。

ただしここでひと工夫。問題が解き終わったら、文章問題や式の説明など答えを出すまでの道筋を、ぜひ、お子さんに説明させてください。そんなときに、「ママは少し悩んだんだけど、どうやって考えたのか教えてくれる?」などと、ちょっと困ったようにすると、お子さんも喜んで説明してくれるはずですよ。

説明しながら、お子さんが本当に理解できているかをママが確認をします。説明ができているならば、理解ができているということです。もし、自分の考えをうまく説明できない場合は、どこかに理解不十分な箇所があるということです。

説明を聞きながら、その辺りを見極めてみてください。説明の仕方や言葉の使い方などは、上手でなくても大丈夫。その部分は、お子さんをよく分かっているママが判断してみてくださいね。

●(2)算数的な体験やゲームなどを通して勉強の楽しさを日々伝えましょう

3年生のお子さんが喜ぶような算数的な知育ゲームや身近にあるトランプを使いながら、楽しんで学ぶということも大切な環境づくりの一つです。

トランプを使って“かけ算”“たし算”などのゲームをしたり、市販のカルタや思考力を育成する立体のパズル的ゲームを使ったりして、親子で楽しみながら競い合うことができる、そんなステキなふれあいタイムは最高にハッピーな時間ですよ。

子どもにとっては単なる遊びかもしれませんが、親御さんからすると、遊びを兼ねた学びです。遊んでいるうちに、自然と計算力や思考力、立体の感覚などが身についていくとしたら、これほど楽しいことはありません。そんな環境づくりを日頃から常に意識していくことが、お子さんを算数好きにすることにもなっていくのです。

●(3)心からの応援がやる気を起こします

お子さんの勉強は、お子さんのものです。しかし、親として“今の気持ちを理解する”“言葉をかける”“環境をつくる”ことはできることですね。

勉強は元来楽しいものです。その楽しさをお子さんと共に感じることで、親御さんも算数大好きになっていきますよ。

娘さんが算数大好きになることを心から願っています。

【参考文献】

・『算数ができる子の親がしていること』大迫ちあき・著

●ライター/荒川茂樹(プロ学習講師)

6人の子供(二男四女)の父。東京都公立小学校の教員として28年間勤務。子育てで悩む親、その中で生活する多くの子どもたちを目の当たりにしてきた。そこで、子どもを生き生き育てるには、親子を両面からケアするための教育が何よりも大切であるということを痛感する。その実現を目指し、小学校教員を退職。その後、(株)笑學舎を立ち上げる。以後、「ママをイキイキさせるパパの役割」「ママが輝くと家族は幸せ」「夫婦仲良くする秘訣」「産前産後の夫婦術」「ママと子どものワクワクコミュニケーション術」「あつあつ夫婦講座」「子育てにワクワクするママカフェ」等、夫婦を中心とした家族のより良いあり方を広めようと講演活動に力を入れている。また、子どもが楽しく学習する学びをめざし、プロ学習講師として、ご家庭のニーズに合った対応をしながら、子供の「できた」「わかった」だけでなく、一生役立つ学習法を指導している。

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