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子どもが「食」に無関心…、もっと興味を持たせるには?【お料理あるある相談室 Vol.5】

  • 2018.8.28
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子育てママたちが抱える、よくある「調理や食育の疑問」に、さまざまな専門家たちがこたえる「ママの料理の悩みあるある相談室」。忙しいママでもトライできるヒントやコツ、レシピをご紹介していきます。

■お悩み:
「子どもが食に興味を持ってくれません…。
どうすればいいですか?」


第4回は「子どもに食への興味を持たせたい」というお悩み。食に興味がないと、食べなかったり、せっかく作ったご飯をおもちゃにしてしまったり…ママも疲れてしまいますよね。2歳から通える料理教室「リトルシェフクッキング」を主宰する武田昌美さんは、ご自身で描いたかわいいイラストをカード にして料理教室のレッスンで用いています。子どもの食への関心を高めるためにどのような工夫をされているのでしょうか。




■解決してくれるひと:
2歳から通える料理教室「little chef cooking」主宰 武田昌美さん



武田昌美さん
子供料理研究家。フランスで料理の修行をしていた父の影響を受け、幼少の頃から料理に興味を持つ。航空会社にて客室乗務員をしながら、各地の料理や文化に触れ、知識を深める。2人の子どもの親となり、多くの子どもたちに料理の楽しさ、食の大切さを伝えていきたいと強く願い、2歳児から始められる料理教室を主催する。保有資格は、フードコーディネーター、スパイスマイスター、食品衛生責任者。
HP:http://little-chef-cooking.com
instagram: @littlechefcooking,@masamis__kitchen
ブログ: https://ameblo.jp/masamii0620/

■字が読めなくても大丈夫! イラストを有効活用
武田さんは、料理教室で教えたレシピをイラストカードにして、毎回配っているそう。どのような想いが詰まっているのでしょうか。

料理に興味を持ってくれた瞬間を逃したくない


「幼児向けの料理教室なので、まだ字が読めない子もいます。でも絵なら誰でもわかりますよね。イラストを描くのが得意だったので、『絵レシピ』を作るようになりました。字を読めるかどうかを料理を始める基準にしたくない、そういう思いが強かったです。料理に興味を持ってくれた瞬間を逃しません」(武田さん)

イラストは、子どもの記憶にも残りやすい


「たとえば豆腐ハンバーグの絵レシピでは、豆腐が大豆からできる製造工程も1枚のカードにぎゅっと盛り込んでいます。絵にすることで子どもの脳にインプットしやすくなるんです。全部の記憶が残らなくても『豆腐は何からできているんだっけ?』とか、『混ぜてお団子にしたよね』と、イラストが会話のきっかけになり、その記憶を頼りに家で楽しく復習できます」(武田さん)

武田さんはもうひとつイラストを用いた2つのツールを料理教室で使っています。食育ツールとして使える「やさいだいすキッズ」「季節の風物詩カード」。今回、特別にウーマンエキサイトの読者のために、秋用のイラストを書き下ろしてくれました!


■子どもは好奇心のかたまり! まずは楽しんでもらう
カラフルな色彩が目を惹く「やさいだいすキッズ」と「季節の風物詩カード」には、子どもが「食」に興味を持ってくれる仕掛けがたくさんあるのだそう。

子どもの“シール大好き”精神を活用した「やさいだいすキッズ」


「これは子どもたちの『シール貼り』大好き精神を活かしています! カードに描かれた食材が食べられたら好きなシールを貼ってください。1つの食材につき1回ではなく、3回シールを貼るところがミソです」(武田さん)

3回やれば、達成感と自信につながる


「初めて食べるとき、その味に慣れていないから苦手と思うことが多々あります。だから3回食べることをその食材のゴールにして少しでもその食材に慣れてほしいと思っています。全部シールを貼り終わった後は、達成感が得られ、食べられた!というのが自信につながり『やさいだいすキッズ』になります。」
(武田さん)


季節を体感し、知識も習得! 「秋の風物詩」カード


「食育には図鑑がよいと一般的に言われていますが、重たいので持ち歩きには不向きです。季節を体感し、知識も同時に習得してほしい、そんな願いを1枚のカードに盛り込んだのが『秋の風物詩カード』です」(武田さん)

好奇心と探求心で、自然と知識をインプット!


「このカードを持ち歩いて『あっ、どんぐりあった』『柿見つけた』『お月見の飾りもあったー』と、日常が新しい発見の連続であることに気づきます。絵の中のものと日常の世界が結びつき、子どもの世界がどんどん広がり、好奇心探究心が養われます。子どもが楽しみながら知識をインプットできるカードです」(武田さん)

子どもの好奇心を刺激し、広げていくことで、自然に食への興味が出てくるのだそう。このカードは、コラム最終ページでダウンロードできるので、ぜひ試してみてください。

次のページでは、きのこが苦手な子どもたちにも人気の秋レシピを教えていただきました!


■子どもに人気!
えのき麻婆豆腐レシピ



秋においしいきのこ類は、えのきから入ると子どもにはウケがよいそうです。豚肉のあぶらできのこ嫌いの子どもも抵抗なく食べてくれます。テンメンジャンを入れて本格的な味に。

<材料 4人分>



豚ひき肉 150g
えのき(みじん切り) 1パック(200g)
木綿豆腐(2cm角) 1丁
青ねぎ 1/2袋(30g)
ごま油 大さじ1/2
酒 大さじ2
おろししょうが 小さじ1
おろしにんにく 小さじ1/2
(a)みそ 大さじ1
(a)しょうゆ 小さじ2
(a)砂糖 小さじ1/2
(a)オイスターソース 小さじ1/2
(a)水 300ml
(a)テンメンジャン 大さじ1/2
水溶き片栗粉(片栗粉大さじ1・水大さじ2)
豆板醤(おとな用) 小さじ1/2 〜1

<作り方>
1、鍋に水500mlと塩小さじ1/2(分量外)を入れ、豆腐を入れて火にかける。沸騰したら火を止めて余熱で中まで火を入れる。

2、フライパンにごま油を入れて、豚ひき肉、えのきを入れて中火で1分炒めたら、酒を加えてさらに1分炒める。しょうが、にんにく、青ねぎを加えて1分炒め、(a)を加えてひと煮立ちさせる。

3、(1)の豆腐をざるで水切りする(煮崩れないようにそっと)。2に加えて3分ほどゆっくりかき混ぜながら中火にかける。火を止めて水溶き片栗粉を回しいれたら、再び火をつけ、とろみがつくまで20〜30秒そっとかき混ぜる。

4、子ども用を先にとりわけ、おとな用に豆板醤を加えて混ぜる。




子どもの食で悩むママたちへ

「未来ある子どもたちに料理を通じて自信を養い、社会で生き残るためのサバイバル能力を培いたいと思い、子ども主体の料理教室をはじめました。子どもは本来、いたずらが大好きで好奇心旺盛という素晴らしい才能を持っています。

ちょうど2歳、3歳はできることが増えてきて、食事に集中できなかったりしてママも一番悩んでしまう時期ですよね。焦らず、自分自身も子どもも成長したら、また食べられるようになると思って、できるだけおおらかに考えるようにしてください。食べ物との長い付き合いは始まったばかりです」(武田さん)


【イラストカード ダウンロード】
ダウンロードしてお子様と一緒にお使いください。
・やさいだいすキッズ
・秋の風物詩カード

(大久保 朱夏)

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