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松本幸四郎と市川染五郎が親子で共演! 染五郎「本当に好きでお芝居をしているんだなと伝われば」

  • 2018.8.22
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松本幸四郎と市川染五郎が親子で対談!
(C)NHK

古典芸能のえりすぐりの舞台を放送する「古典芸能への招待」(夜9:00-11:00、NHK Eテレ)。

【写真を見る】市川染五郎が小学生時代に作った、やりたい役を描いた“高麗屋箱”も披露

8月26日(日)の放送は歌舞伎座1月公演から松本白鸚、松本幸四郎、市川染五郎襲名披露の舞台を放送する。

前半は名だたる俳優が一堂に会して三代の襲名を祝う豪華な一幕「口上」、後半は高麗屋ゆかりの名作「勧進帳」を。

また番組内では、「勧進帳」で弁慶を演じた染五郎改め十代目松本幸四郎と、義経を演じた金太郎改め八代目市川染五郎が親子で登場。襲名の際の心境や作品について語る。

今回、WEBサイト「ザテレビジョン」では市川染五郎にインタビューを行った。

――収録を終えての感想をお聞かせください。

1月の襲名から半年以上たって、あらためてその時の自分の気持ちを思い出すことができたかなと思います。

――番組内で幸四郎さんとお話しされていかがでしたか。

父も言っていたんですけれども、普段はお互い“役者”としてのことはあまり話さないので、父が自分のことを役者としてどう思っているのかということは、こういったテレビの撮影や取材で初めて分かり、本当に良い機会だったなと思います。

――あらためて襲名されたお気持ちをお聞かせください。

やはり、父は役者として芸が認められて“松本幸四郎”という名前をもらったと思うのですが、自分はまだまだ未熟な身ですから、これから頑張れよという意味で名前をいただいたと思っています。

“染五郎”という名に恥じぬように、また“染五郎”として認めていただけるように頑張っていきたいです。

――今後どういう役者を目指したいですか。

高麗屋の持つ“型”や、芸を守りつつも、自分にしかできない新しいことにも挑戦できる役者になりたいです。

――新しいことに関する具体的なアイデアや、やってみたいことはありますか。

番組でもお話したんですけど、本当にやることがなくて…。父がいろんなことをやり過ぎちゃって、ネタ切れ状態なんです(笑)。でもやるからには自分にしかできないことをやりたいです。

一つやってみたいことは、自分や高麗屋だけでなく、他の役者さんにも上演していただけるような “舞踊”の作品をいつかつくりたいなと思っています。

――今まで見たことない方に向けて歌舞伎の楽しみ方を教えてください。

最初はやはり新作を見ていただければ入りやすいのかなと思います。例えば、市川猿之助のお兄さんが「スーパー歌舞伎II ワンピース」を作られたり、父もラスベガスで「獅子王SHI-SHI-O」などの新作を上演していて。

日本だけではなく、海外の方にも見ていただけるような歌舞伎を他の役者さんが作られているので、そこから歌舞伎の色彩などを知っていただいて、古典も楽しんでいただければと思います。

――今回放送される「勧進帳」の見どころを教えてください。

「勧進帳」はとても深い作品だと思います。弁慶が義経を大事に思い、守りたいという気持ちや、富樫がそんな弁慶を思う気持ちを察して、自分が死ぬ覚悟で関所を通すという、“弁慶と義経の関係”と“弁慶と富樫の関係”を描いた物語です。

そういう登場人物の関係に注目していただくと、言葉が難しくても物語は分かるのではないかなと思います。

あと、自分は劇場で歌舞伎を観るときは、筋書を見て予習してから舞台を観るのではなく、筋書を見ながらお芝居を観るようにしています。そうすると分かりやすいかもしれないですね。

――番組内で「弁慶が憧れの役だ」とおっしゃっていましたが、舞台から見る幸四郎さんが演じる弁慶はどう映りましたか。

義経を演じることが決まったときに父が、義経は弁慶の見せ場の時もずっと座って、下を向いているので、あまり「勧進帳」のお話自体は見ることができない役だと言っていました。

実際に演じてみると、本当にどこの場面も見ることができないので、正直客席から見た方が勉強にはなるかなと思いました(笑)。でも舞台上では、耳で吸収できることは全部吸収しました。

――幸四郎さんから義経を演じる上で何かアドバイスはありましたか。

義経はこの舞台の主役なので「堂々と演じろ」ということを言われました。義経は品や存在感がないといけない役だけど、富樫に義経だということがばれてはいけないから存在感を消さなければならない。

存在感を出すところと出さないところの切り替えが難しい役でした。最初の花道では存在感を出し、舞台では存在感を消さないといけないという調節が難しいなというところは演じてみて感じました。

——番組内ではご自身がやりたい役を描いた“高麗屋箱”や絵を紹介していましたが、他にもご自身が作った歌舞伎に関する作品などはありますか?

“高麗屋箱”は学校の授業とかで作ったものですが、学校で工作や絵を描くことになったときは、歌舞伎の絵しか書いていなかったですね。

特に弁慶の絵は小さい頃から時間があれば描いていて、その時から弁慶が好きだったんだなということが絵を通して思い出します。

――“高麗屋箱”には憧れの役として「連獅子」が描かれていました。11月にはその憧れの「連獅子」を演じられますが、心境をお聞かせください。

初舞台も「連獅子」でしたが、その時はまだ幼かったので、あまり記憶がありません。1日だけの公演で演じたことはあるのですが、ひと月の公演は初めてです。

八月の納涼歌舞伎では「龍虎」という演目を踊らせていただきますが、連獅子の倍くらいは毛を振っている大変な踊りですので、今まで1日公演で演じた連獅子や、「龍虎」の経験を生かして十一月公演の「連獅子」に臨みたいと思います。

“親と子”というより“役者同士”の勝負という「連獅子」にしたいと思っているので、それを目指して、親獅子に勝つように演じたいです。

――八月納涼歌舞伎のお話が出ましたが、「再伊勢参!? YJKT東海道中膝栗毛」では宙乗りに挑戦されますよね。

宙乗りは、はっきり教えていただいていなくて(笑)。

脚本の方に「宙乗り、どういう風に飛びたいですか?」と聞かれて「えっ! 宙乗りするんですか?」って聞いたら、逆に「えっ! お父さんから聞いてないんですか?」って言われました(笑)。それで、父に「宙乗りするの?」って聞いたら、「あぁ。そうみたいね」って言われて…。あやふやな感じで伝えられました(笑)。

小さい頃から宙乗りには憧れていたので、本当にうれしいです。でも高い所が苦手なのでそれがちょっと不安ですね(笑)。

――最後に、番組の見どころをお願いいたします。

本当に好きでお芝居をしているんだなというところが見ている方に伝わればいいなと思っています。(ザテレビジョン)

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