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夫をかまってあげてる? あなたの「夫放置系モンスター」度チェック【リアル・モンスターワイフ、再び 第26回】

  • 2018.8.20
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前回は、夫のことなどまるでかまわず、子どもを連れて実家に入りびたるあずささんのケースをご紹介しました。

初めての妊娠・出産・育児では、誰もが不安になって当然です。つわりがひどい時や、暗中模索状態の子育て中には、誰かに頼りたくなるのも分かります。

そんな時、実家は心強い味方です。最も気がねなく助けを求められる存在ですし、特に母親は、娘のことを熟知している。望む時に、望む形のサポートを、サッと提供してくれる実家や母親…「ママ1年生」になったばかりの娘がすがりたくなってしまうのは、確かに当然でしょう。

まず、実家の親側にも問題があることを理解しておきましょう。「娘」はすでに結婚をして「妻」になっているということを忘れてはなりません。受け入れすぎてしまう親に、そのまま甘えてしまうのは妻失格です。

結婚というのはパートナーとともに、新しく自分の家庭を築いていくという約束です。その約束をした以上、自分の都合だけ考えて「娘」の立場に固執し、「妻」としての立場や役割を放棄するのはルール違反。自分の都合や利益しか見えなくなり、相手に対する思いやりが持てなくなる。これはモンスター化の始まりです。

こうした話をすると、「でも、夫に頼れないんだもの。実家に頼るしかないじゃない」「夫が頼りないから実家に頼っているのに、それで文句を言われても…あなたのせいよ、って感じです」と反論されることがあります。

「夫に頼れないから、実家に頼るしかない」と考える妻。「娘が大変な時には、助けてやりたい」と思う妻の実家。どちらにも悪気などないのです。けれども、注意していないと、この「妻・実家協力体制」が夫婦仲を崩壊させる恐れがあるのです。

あなたもそんなリスクを抱えていませんか?

■「夫放置系モンスター 実家帰り」度チェック

ここでは、あなたの「夫放置系モンスター 実家帰り」度をチェックしてみましょう。以下の質問で、〇はいくつありますか?

1. 一人っ子もしくは末っ子で、親から愛され、甘やかされて育った。

2. 母親とは「友だち親子」のような関係で、行動をともにし、あらゆることを相談してきた。

3. 母親は専業主婦、あるいは時間の融通がきく仕事をしており、なにかあればすぐにかけつけてくれる。

4. わが子は実家にとって、待望の初孫だ。

5. 結婚後も経済的に実家に頼ったことが何度かある。

6. 夫が、夫として父親として頼りにならず、「最後の砦(とりで)は実家」という安心感が常にある。

7. 子どもが生まれたら子どもが最優先、夫は2番目だ。

8. 自分は難しい状況に直面すると、「できるまで自分でやる」よりも「できる人にやってもらう」タイプだと思う。

9. 不安を感じやすく、すぐ誰かにLINEや電話をしてしまう。

10. 夫婦間で問題が生じたら、話し合わず、面倒ごとを回避するスタイルを取ることが多い。





■あなたの「夫放置系モンスター 実家帰り」度は何レベル? 「モンスターワイフ」判定結果

「夫放置系モンスター 実家帰り」度をチェックする質問に、あなたはいくつ〇がありましたか? 下の判定結果と照らし合わせて、自分のモンスターワイフ度を確認しましょう。

○の数が3個以上6個未満は、実家帰り度「C」(夫婦間でイヤなことがあると、すぐに「実家に帰りたーい」と思っていませんか?)

○の数が6個以上8個未満は、実家帰り度「B」(何かにつけて実家に頼りたがるあなたに、夫は不満を感じ始めています)

○の数が8個以上は、実家帰り度「A」(精神的にはすでに「実家帰り」モンスター。実際に実家に帰ってしまうのも、もはや時間の問題かも)


■セックスレスの原因にも「子離れできない両親、親離れできない妻」

夫が仕事ばかりで、ほとんど家にいない。家にはいるけれど、いつもダラダラ。子どもが生まれても、父親としての自覚がまるで感じられない。

妻に言われなければ、なにひとつできない夫。いざなにかやらせてみても、まったく使えない。ダメ出しばかりしなければならず、余計に疲れる…。夫がこんな状態では、妻の言い分も理解できます。けれど、考えてみてください。

「あなたになんて頼れないから、もういい。もっと頼りになる実家にお世話になるわ」

妻にそう切り捨てられた夫は、どんな反応をするでしょうか。



「これはマズい! 夫として、父親として、もっとしっかりしなければ!」

そうあせって一念発起、良き家庭人になろうと努力を始めてくれる夫は、残念ながらごく少数派でしょう。大抵の男性は、「あんたなんて役に立たない」という態度を取られた時点で、プライドを傷つけられ、そっぽを向いてしまいます。

夫が頼りないのもいけませんが、妻が夫を頼りにしなければ、夫はいつまでたっても頼れる夫にはならないのです。

「自分たちの家庭をともに築いていこう」という夫婦間の決意が固いものであれば、初めて直面する状況を前に困難が続いても、一緒に乗り越えてゆけます。そうするなかで夫は頼りがいのある夫へ、父親へと成長していくのです。

ところが、最近ではひとりっ子が増加し、「一卵性母娘」などと呼ばれる母娘まで登場。結婚後でさえ「夫と妻」の関係よりも、「母と娘」の関係の方が強いケースが増えてきました。これがエスカレートすると問題が生じ始めます。

母親がいつまでも娘の絶対的なピンチヒッターとして権威を振るい続けると…娘自身の、妻として母としての成長が妨げられるだけでなく、娘の夫まで、夫として父親として成長してゆく機会を奪われてしまうのです。

それだけではありません。夫婦間への実家の介入は、多くの夫婦がただでさえ陥りやすい「産後セックスレス」のリスクを一層高めてしまいます。

子ども中心で生活が回ってゆくなか、家庭に両親、あるいは義両親の影までチラついていたら…エロティックな雰囲気になどなりようもないことは、容易に想像がつくでしょう。「ママ」や「パパ」、「お義父さん」「お義母さん」のいる空間で、夫婦は「男」と「女」にはなりづらいのです。

では、頼りになる実家との線引き、頼りない夫との関係は、どうしたらいいのでしょうか?




■「実家も使いよう?」夫婦時間をもつために甘えるのは◎



新米ママにとって、実家は強い味方。頼り方さえ間違えなければ、「実家の有効活用」によって、夫婦仲を良くしてゆくことだってできるのです。

例えば、子どもを半日実家にお願いしてランチに出かけ、夫婦でゆったりとした時間を過ごす。おばあちゃんと孫が散歩に出かけてくれている間に、夫へお願いしたいことを落ち着いて丁寧に指示する。子育てでボロボロになっているから、おじいちゃん・おばあちゃんが孫と遊んでくれている間に、美容院やエステに行ってリフレッシュ。

こんな実家への「頼り方」だってあるのです。

モンスター化してしまう妻。それは、自分がラクをするためだけに、夫のことなどまるでかえりみず、夫婦でともに成長していこうという気持ちもなく実家に依存する妻たちなのです。

その後、あずささんと大輝さんは結局、離婚しました。妻にとって夫はお荷物でしかなく、夫にとって妻は金食い虫でしかない…。せっかくご縁があって結婚し、そのうえ子宝にまで恵まれた男女の、あまりにも悲惨な結末です。

妊娠・出産・育児により、心身ともに疲弊した妻に忍び寄る「実家帰り」モンスター。あなたはこのモンスターに、心を乗っ取られてはいけません。

(三松真由美)

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