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心がほっこり♡猫が教えてくれた「大好き」の伝え方とは

  • 2018.8.19
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猫の猫らしい行動に、自分の生き方を重ねてハッとする瞬間があります。料理家の坂田阿希子さんも、その一人。なぜかよく猫を拾うと言う坂田さんが、出会った猫たちから教わった「愛の伝え方」について聞きました。

一緒に眠った初めての夜

カメラマンが自分に向けるレンズが気になって、鼻先が触れるくらい近づいたり、手で触ろうとしたり。好奇心旺盛で怖いもの知らずなビスコ(メス・2歳)の飼い主は、NHK「きょうの料理」などへの出演でも知られる料理家の坂田阿希子さんです。

ビスコが坂田さんの元へやってきたのは2年前。SNSにアップされた里親募集の動画がきっかけでした。

「里親募集の動画を見たのは、私に『猫のいる生活』を教えてくれた先代の飼い猫・まるちゃんを亡くして半年経った頃のことでした。これもご縁だと思い、譲り受けることに。私の一番好きなお菓子の名前をもらってビスコと名付けました。初めて家に連れ帰った日、ビスコは私の眠るベッドに潜り込んできたんです。物怖じしない人懐っこい性格は、子猫の頃から変わりません」

なぜかよく猫を拾う人生

「なぜかよく猫を拾う人生で」と笑う坂田さん。ビスコの前に飼っていた黒猫のまるちゃんも坂田さんが拾った猫です。

「雨の日、偶然に偶然が重なって変更した通り道で、子猫が必死に鳴く声がしました。探すと車の下でびっしょりに濡れ、震える小さな黒猫と目が合いました。でも、これまで保護した野良猫たちとは違い、健康状態がとても悪く、動物病院でも引き取れないと言われてしまって…。『この子は私を待っていたんだ』と感じ、まりものようだったことからまるちゃんと名付けて、初めて飼うことにしたんです」

点滴のための通院を繰り返し、まるちゃんが元気を取り戻したのは、保護してから2ヵ月後のことでした。時に甘えん坊の息子のように、時には頼れる父親のように、そして、常に優しかったまるちゃんは、坂田さんの側で10年の寿命をまっとうして亡くなりました。

「私はあなたの味方だよ」

「野良猫はどの子も厳しい環境で生きているから、遭遇した直後は目つきが鋭いんです。でも、『私はあなたの味方だよ』と心から願うように伝えると、みるみるうちに目つきが変わって愛らしい表情になります。動物は『空気』に敏感。人間のように言葉にしなくても、空気で愛を受け止められるし、伝えることができます。
人間にとって一番近いところにある、愛の伝え方のひとつが料理だと思います。私はそのことをいつも自覚していたいし、多くの人にも伝えていきたいと考えています」

この世に言葉がなかったとしたら、あなたはどのようにして愛を伝えますか?きっと人の数だけ、その答えがあるように思います。
さて、次回は、ビスコが支える坂田さんのしあわせについてのお話です。お楽しみに!

writer / 宇佐見明日香 筒井聖子

取材協力

料理家・坂田阿希子
http://www.studio-spoon.com/contents.htm

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