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アンチエイジングのための筋力トレーニング 7days a week。【日本一〇〇オタクは私!】Vol.10

  • 2018.7.31
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アンチエイジングのための筋力トレーニング 7days a week。【日本一〇〇オタクは私!】Vol.10
2018.07.31 17:00
美容業界の中でもキラリと輝くビューティー・オタクな9人のエキスパートたちが、そのマニアックぶりをアツく語ってくれる週替わり連載「日本一〇〇オタクは私!」の第10回は、2回目の登場となるアンチエンジング医療専門医・松宮詩依。


松宮先生は、美容外科医、分子栄養医学認定医、抗加齢学会専門医、マットピラティスインストラクターなどの肩書きをもち、自身でもさまざまなアンチエイジング法を実践することがワイフワークに。今回はアンチエイジングのために行なっている、一週間のエクササイズ法を披露してくれた。

“美筋つくりのツールで、隙間時間にも効率的にトレーニングしています。”

BEAUTY OTAKU #10 アンチエイジング医 松宮敏恵 

美容LOVEレベル ★★★★★ 

年齢不詳度 ★★★★☆ 

インドア指数 ★★★★☆


私たちの身体の中でアンチエイジングのための最大の臓器は何か分かりますか? ズバリ、それは筋肉。


試しに全身を触ってみて。当たり前ですが、どこもかしこも筋肉で覆われていますね。筋肉を活性化することでエネルギー産生や血流を促すだけでなく、筋肉自体が運動によって様々なホルモンを分泌して体内の炎症を抑えたり脳の働きを良くすることも分かってきてます。逆にサルコペニアやフレイル、ロコモなど、筋肉を使わなくなることで寿命が短くなる病態も今や社会問題に。筋肉のアンチエイジング効果は計り知れないのです。あなたの身近なマッチョも、自信満々で元気な人が多いのでは!?


人間の構造として楽な姿勢を続けていると、猫背になり腰・膝が曲がっていきます。いわゆる老人体形へ。そこで私がおすすめしたいのはピラティスを中心とした筋トレです。ピラティスの目的は自分の筋肉の動きをコントロールすること。自分の身体を知ってコントロールすることができればあらゆるスポーツのパフォーマンスが上がるし、美しい姿勢も手に入る。もちろん、日常生活が楽になります。


自力だけのトレーニングでは、使いやすい外側の大きな筋肉ばかり使ってしまい本当に鍛えたいインナーマッスルを鍛えるのが難しいため、私はツール派。


また大原則として、ほぐす→ ストレッチ → 鍛えるの順に進めるのが基本です。毎日使っているのは、イガイガボールやストレッチポールなどの筋膜ほぐしグッズ。読書しながらお尻をほぐしたり、猫と遊びながら太ももをほぐすといった“ながらほぐし”で時間がない日もトレーニングを。またスカルプターというグッズを使って、歯磨きや髪を乾かす時などのちょっとした合い間にも、腹筋・太もも周り・骨盤底筋の“ながら筋トレ”もしています。

Monday 深い呼吸法をマスターするための「ふわふわボール」。


一日の中でどの位呼吸を意識して生活していますか? 年齢とともに副交感神経活動は落ちてリラックスしづらくなる傾向に。そして呼吸が浅い人は自律神経が緊張してストレスに弱くなりがちです。


ただ、呼吸をゆっくりと深くしようと思っても、呼吸に関係する胸郭を広げたり縮めたりする呼吸筋・呼吸補助筋がカチカチにこり固まっていると、肺に空気が入りにくい状態になっています。そうすると思うようにリラックスのための深い呼気もできなくなって、イライラ・カリカリの原因に……! これを解消するのに便利なのが「ふわふわボール」。この空気が少なめに入っている柔らかいボールを肩甲骨から腰の下までずらしていって、呼気をしながら背中でボールを押してみましょう。これを使うと空気が入りづらいのがどこかが分かりやすくなるんです。また硬くなっている呼吸筋・呼吸補助筋を集中的にほぐせ、吸気が均等に入るように調整できます。呼吸を変えるとココロが変わりますし、唯一24時間できる筋肉運動なのでぜひ意識してみて!

Tuesday 「リング」で肩周りをほぐして、目指せ小顔!


首の周りには背骨や鎖骨などから大小色々な筋肉が付いています。小顔メイクの鍵は、顔だけでなく顔に付いている首〜肩周りの筋肉のほぐしに加え、つむじが天井にへまっすぐ上に向いた状態に首を保つこと。重い頭を支えているとどうしても顎が前に出がちなので、顎を引いて首を長くするエクササイズにはこちらのリングが便利です。後頭骨でリングを押しながら鎖骨からヘッドアップをすることで、頭蓋骨を正しい位置にキープできる筋肉を癖付けられます。


このリングは程よい硬さ・弾力・重量があって、色々なエクササイズに使えます。両手ではさんで肩のインナーマッスルを鍛えたり、両太ももに間に挟んでスクワットをすることでヒップアップトレーニングしたりと、さまざまに使える優れもの。

Wednesday 猫背を矯正してくれる「スパインコレクター」。


週の半ばにもなってくると、デスクワークなど同じ姿勢が続き身体がガチガチになっている人が多いのでは。またPCやスマホに熱中しているので、猫背にもなりがちです。


背中は自然に前に丸まることはあっても、意識せずに後ろ方向に反り返ることはないですよね。胸まわりの動きを良くすると、猫背だけなく、呼吸や肩こりの改善にもつながります。ただ、胸が固い人が急に胸を反らそうとしても、うまくできず腰を痛める危険があるので要注意! 胸の可動性を良くする時の注意点は、腹圧が抜けると腰に負担がかかること。安全にトレーニングして美しい背中を手に入れましょう。


このスパインコレクター(バレル)は名前の通り、脊椎を矯正してくれる道具。写真のようにまっすぐ背中を伸展してもいいし、横向き・回旋方向のストレッチやトレーニングもできるので私の大好きなツールBEST1。愛猫との遊びにも使っています(笑)

Thursday お腹ぽっこり対策にインナーマッスルを鍛えるには「ボディキー」。


腹筋しなくちゃ!と思ったとしても、床での腹筋はなかなか辛くて続かないもの。無理な腹筋運動を100回するより、効率的にインナーマッスルを鍛えてお腹まわりをすっきりさせませんか?


この馬具の鞍のような不安定な形の「ボディキー」の本名はエルビスといいます。骨盤の英語名ぺルビスが名前の由来で、骨盤回りのトレーニング用に作られたツール。骨盤は身体の中心ですから、骨盤が安定することで身体の中心軸が取りやすくなり、あらゆる動作の緩衝役となってくれます。


しかしお腹周りのトレーニングでは外側の腹直筋が強く働いてしまいがち。そうなると腹横筋などのインナーマッスルをうまく鍛えられていないケースがとても多いのです。床でのいわゆる腹筋運動ではほぼ腹直筋にしか効いていません。背中に付けた「ボディキー」の平らな面と床とを並行に保ちながら、脚の上げ下げ運動をすることでごまかしなく、腹部のインナーマッスルを鍛えることができます。コレ、見た目以上にキツイんですけどね……!

Friday 「マスターストレッチ」で凝り固まった腰まわりを解きほぐす。


長い時間座りっぱなしだとだんだん腰が丸まり、楽な姿勢をとりがちに。この姿勢、一時的には楽なのですが、実は腰にすごく負担がかかっています! また長時間の座位によって、股関節に付いている靭帯・筋肉に縮み癖が付き、立位になったときに腰が反り返ったり膝が曲がったりしてしまいます。反った姿勢を続けるうちに関節までもが後ろに曲がってしまう「くの字関節」に。そうなると余計に体重や床からの反発力が、腰や膝への負担の原因となるのです。


このマスターストレッチはダンサー向けに開発された、舟底型のソールの不安定なシューズで、普通のストレッチでは効かせにくい腰から下の筋肉を伸ばせる道具です。これを続けるうちに腰まわりがすっきりし、足さばきが優雅に。バレリーナのトレーニングにも使用されているんです。


バーにつかまり下腹を引き上げて床と骨盤を並行にして静止すると、固くなりがちな太腿と股関節の後ろを伸ばすとともに、胸椎の伸展をすることで自ずと身体の軸が真ん中に。一日数分するだけでも足〜骨盤〜背骨〜頭蓋骨までのつながりを意識でき、正しい姿勢をキープできるようになります。

Saturday 「チェア」でセクシーなヒップとくびれをメイク。


美尻は、男女ともに大人気ですね。お尻まわりのトレーニングでまず思いつくのがスクワットですが、上手にしないとお尻の外側や太ももの前側だけムキムキになり、あれ?ヒップアップになってないかも?と残念なことに。お尻だけ大きくてくびれナシ!というのもイマイチですし。ヒップアップはインナーマッスルをともに鍛えてこそ初めて意味がある、と個人的に思っています。


ということで、お尻だけでなく、インナーも引き上げながらヒップアップもできるのがこのチェア。足を置く黒い踏み台は重さを替えられて、トレーニング目的別に負荷を調整できます。この踏み台が床に付いても上がり切ってもダメ。中途半端な高さを保ちながら身体を支えるには、脚の筋肉だけでなくインナーマッスルで身体の軸を引き上げる必要があります。


このチェアは他にも上半身のインナーマッスルや脚と骨盤の繋がり強化にも向いており、大好きなツールBEST 2。

Sunday 美脚・むくみ改善には「バンジートーン」。


おしゃれ女子の必須アイテム、ハイヒール。どんなにデザインが素敵でも、美しく履きこなせていないと残念なことに。 ハイヒール症候群という言葉があるように、ヒールの高い靴を履き続けると重心が足の前に偏るのでアキレス腱が縮み、膝が曲がり、腰がくの字に反り…下半身の血流が悪くなってむくみだけでなく腰痛の原因にもなります。


そこで有効なのが「バンジートーン」というメソッド。マスターストレッチにバンドを付けて脚と上半身の連動を意識できるように考えられたもの。股関節周りから脚を動かすことによって中枢部からの血流改善ができるのと、インナーマッスルを使って脚を上げられるようになるので変なムキムキ脚を防止してくれます。バレリーナが、細い脚に反比例して力強い動きができるのは、身体の中心から脚を伸ばす動き(伸筋といいます)をしているから。むくんだ足をマッサージするのも、もちろん有効ですが、ヒールを履く人こそ、この美脚トレーニングがおすすめです。


さあ、これでまた月曜から軽やかな足取りでオフィスを闊歩する準備も万端です!



Profile 
松宮詩依 

天現寺ソラリアクリニック院長を務めるなど美容外科医として働く傍ら、形成美容外科・リハビリテーション科・分子栄養医学の3つの観点から、見た目・身体機能・栄養からのアンチエイジング医療を提唱している。自身でイラストも描くブログも人気。 
https://tengenji-solaria.com

Text: Shie Matsumiya Editor: Rieko Kosai

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