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フラれた相手と仲直りできるでしょうか?【ひかりの恋愛相談室】

  • 2018.7.26
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5月から新連載の「ひかりの恋愛相談室」がスタートしました。このコーナーでは、人気書籍 “ 「大人女子」と「子供おばさん」"の筆者であるコラムニスト・ひかりさんにGrapps読者様のお悩みを答えていただきます。

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友人関係でも、仕事関係でも、どちらか一方が相手に恋心を抱き、結果、フラれてしまうと、元の関係に戻るのは難しくなってくるものです。今回は、こういったお悩み相談です。

Yさん・44歳のお悩み

私は既婚者で、高校生の息子がいます。昨年勉強会に行き、同業者で妻子持ちの男性と知り合いました。仕事の事を色々アドバイスしてもらううちに、どんどん惹かれていきました。

私自身、主人とはケンカばかりで、そんな時に彼から来たLINEに励まされ、彼とは仕事のことを習うために会っているのに、デートに行くようなドキドキした気持ちになっていました。

でも、私も家庭が大事ですし、その方の家庭を壊す気なんてさらさらないのですが、会う度にどんどん好きになってしまうので最後にしようと思い、勝手に「想い出に……」という思いで、彼に「1回だけ、抱きしめて欲しい」と言ってしまいました。気軽に応えてくれるんじゃないかな、なんて図々しくも思っていたのですが、「それは……」と断わられてしまいました。

後日、メールで先日のことを謝ると、「いえいえ、お気になさらず!」とのお返事でしたが、仕事として割り切れなかった情けなさもあり、今後もこのまま甘えて、色々お聞きしていいものか悩んでいます。

Yさんに回答

人は恋をすると、時に恥ずかしくなるような行動に出ることもあります。でも、そういうカッコ悪さもある意味、人間らしくて素敵だと思います。

ただ、それよりも、「最後の思い出に」というつもりで抱き締めてもらおうと思ったのであれば、今後も彼と会って、色々と質問をしたいというのは、矛盾していませんか?そこに気付いた方がいいでしょう。

もしかしたらYさんは、仮にそのときに抱き締められていたら、「家庭を壊す気はないけど、やっぱり彼と不倫をしたい」と望むようになった可能性は高いと思うのです。

また、今回はこういった結果になりましたが、今後、また何事もなかったように彼からアドバイスをもらえるようになったとしたら、「やっぱり彼のことが好き!」なんて気持ちを止められなくなる可能性も高いでしょう。それはなぜかというと、Yさんは、「自分の欲望に気付いていないから」です。

「自分がどんな欲望を抱いているのかをきちんと理解し、そのまま欲望に任せて突き進んだら、どういう結果になり得るのかをきちんと想定して動く」というのは、大切なことです。

例えば、彼に「抱き締めてほしい」と言う前に、本当に抱き締められたら、その後、自分の欲望がどんな風に変わっていくのか?を考えた方がいいのです。せっかく愛しの彼に抱き締めてくれたのに、本当に諦められたのでしょうか?そもそも諦められる人が、相手に「抱き締めてくれ」とは言わないでしょうし、今のような状況になっても、まだ彼とつながっていたい、とは思わないものでしょう。

正直言うと、“自分の欲望をきちんと理解していない人”が不倫に手を出すと、最悪な事態になりやすいものです。当たり前ですが、不倫は推奨しませんが、不倫をするならするで、きちんと覚悟をして始めないといけないのです。そんな覚悟もないまま、欲望に負けてズルズル進んでしまうと、家庭が壊れてしまったときには、「こんなはずじゃなかった!」なんて、自分の行動に責任がとれなくなってしまいます。

「相手の家庭を壊す気はない」なんて言っているようなタイプよりも、「あわよくば、不倫をしたいと思った」と言えるくらいのタイプの方が、よほど正直ですし、今回の件でも、「不倫を試みて(賭けに出て)、フラれた」という認識がある分、今後の自分の行動が見えてくるはずです。そういう人なら、潔く彼とは距離を空けるでしょう。 そもそも今回のような賭けに出たのであれば、「今までの関係も壊れてしまう」ということも覚悟しておいた方がよかったですしね。

自分の欲望に無自覚な人は、それを抑えられない

今後、また彼が今まで通りに接してくれるにしても、Yさんの場合は、自らの意思で距離を空けた方がいいと思います。

もちろん世の中には、振った、振られたあとでも、友人関係、仕事関係を続けられる関係というのはあります。ただ、今回のご相談を読む限り、Yさんは、そこまでタフなタイプには見えません。何度も言うように、自分の欲望をよく理解していないからです。 自分の欲望を自覚できている人は、強い理性を持って、それを抑えることもできます。でも、無自覚な人はそこに欲望が存在していることすら分かっていないので、上手にコントロールすることができません。

それで言うと、「私は不倫をする気はないけど」なんて、自分自身すらも騙してしまうタイプは、「やっぱり、気持ちが止められなくて……」とズルズルと不倫の道へと進んでしまいやすいのです。

そういうタイプの人は、せっかく彼が今回の件を水に流してくれて、前の関係に戻れたとしても、「やはり好き!」なんて言い出しかねないので、相手の期待を裏切ってしまうこともあるので要注意です。

フラれた方ばかりが辛いのではなく、フッた方だって、そこからまた関係を立て直すのは、意外としんどいものなんです。それでも相手といい関係を築きたいと思うからこそ、何事もなかったように気を取り戻して、その人と関わっていこうとするわけですしね。

そんなときは、“理性を持った大人の関係”を築くことが求められますが、自分の欲望に気付いていない人は、自分の思いを抑えられなくなってしまうことも多いのです。

何はともあれ、今後も、結婚していても、素敵な人は現れるでしょう。でも、そこから一歩踏み出すときは、家庭を壊すリスクがあることはよく理解することは大事。本当に家庭が大切であれば、今後は、素敵な人が現れても、相手に告白しないで、「心の中だけで恋をする」ことを楽むようにしましょうね。

コラムニスト・ひかり

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