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完璧な妻ほど夫の心が離れてしまう…その理由は?【リアル・モンスターワイフ、再び 第21回】

  • 2018.7.22
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夫の愛が冷めてゆく…それは、妻にモンスターワイフの影が見えるから…。



前回は、仕事の忙しさを理由に、家庭生活をかえりみなくなってしまったバリキャリ系モンスターワイフをご紹介しました。

今回も同じバリキャリ系モンスターワイフに分類されますが、実は真逆。仕事と家庭の両立に非常に熱心なタイプです。しかし、そんな立派な妻も、一歩間違えばモンスターワイフに…。

せっかく「デキる女」と「愛され妻」を両立しようという気概を持つ健気なあなたが、迷走してしまうことがないように。こちらのエピソードをお届けします。

■髪ふり乱して手抜きメイク「仕事も家事も完璧妻」

「バリキャリ系モンスター クタクタぼろぼろ」代表:亜紀(仮名)33歳の場合

始業10分前に駆け込んだ会社の女子化粧室。鏡に映る自分の姿に、亜紀は朝からゲンナリした。おでこも鼻もテッカテカ。髪は毎日同じひっつめ髪。そしてなにより、くたびれた感じが全身からにじみ出ている。

亜紀の朝は、出勤前から戦争だ。起床と同時に洗濯機を回し、お弁当作りに朝食作り。夫の隼人を送り出したら洗濯物を干して、超時短メイク。そのメイクも、駅までダッシュしている間に崩れてしまうのだが…。

服だって、本当はパリッとアイロンのかかったブラウスを着たい。けれど自分の服は、ノンアイロンでOKなものと決めている。毎週末、隼人のワイシャツのアイロンがけだけでも大変なのに、これ以上手間を増やす気にはなれない。

半年前、真面目な仕事ぶりを評価され、亜紀はチームリーダーに昇進した。地道な努力が報われたのだ。亜紀は自分をほめまくった。

「わたしって最高! 家庭と仕事の両立ができてるって感じ!」

それ以来、亜紀は以前にも増して熱心に仕事に取り組んでいる。残業はほぼ毎日だ。家事にあてる時間が短くなってしまったが、だからといって手抜きは厳禁。手を抜くというのは怠けだ。努力さえすればできるものをあきらめるなんて、それは単なる怠惰だ。

会社で評価されたい。そして同時に、家庭でも「理想の奥さん」でいたい。隼人が職場の友だちに「うちの亜紀は満点の奥さんだよ」と自慢する光景を何度想像したことか。

亜紀は理想が人一倍高かった。




■イライラ完璧妻が夫と追いつめる…



「今日も遅くなっちゃった…」

駅から家までの道を髪ふり乱して小走りしながら、亜紀は考える。もうクタクタ。こんな夜はゆったりお風呂につかりたい。ラベンダーオイルたっぷりたらして…。

マンションの入り口が見えてくると、亜紀は現実に戻り、ため息をひとつつく。本日の「家事 TO DO」が待ち受けている。隼人は10時前に帰ってくるのだ。大急ぎで夕飯の支度をして、隼人に食べさせる。それがすんだら食器を洗って、洗濯物をたたんで…。

朝は5時半に起きなければならない。睡眠時間を確保するために、お風呂でゆっくりは今日もおあずけだ。シャワーですまそう。家事の段取りを考えながら、バタンとドアを開けると…。

「亜紀、おつかれ! 今日は早く上がれたんだ。LINEするの忘れたけど」

先に帰宅していた夫の声に、亜紀はびっくりした。隼人は洗濯物を取り込んでいる。その光景を見て、亜紀は身ぶるいする。ブルルル…。

「ダメダメ! シャツはそこに置かないで! つるさなきゃシワになっちゃう。ここは私がやるから、隼人はお風呂入ってきて!」

「わかったよ…。あ、そうだ、メシは出前取ろうよ。亜紀疲れてるだろ」

「ダメよ。1週間分の献立を考えて、買い物してあるんだから。葉ものの野菜は傷みやすいの。今日、火を入れないと。一緒に明日のお弁当の下ごしらえもするんだし。私の計画を崩さないで

何か言いたげな隼人を半ば強制的にバスルームに押し込むと、亜紀はいつものやり方で洗濯物を取り込み始めた。せっかくきれいに干してあったシャツがシワになってしまったら、週末のアイロンがけがさらに面倒になってしまう。そうだ、アイロンスムーザーも買い置きしておかねば。

急いで夕飯を用意し、洗濯物をたたんでいると、風呂上がりの隼人がサッパリした顔でやって来た。

「冷たいもんあるかな。この前、ダイエットコーラ買っといたよな」

毎晩お風呂につかれていいわね…の気持ちがついいじわるな言葉で口から出てしまう。

「夕ごはんの前に甘いもの、飲まないでよ」

ムッとしながら洗濯物を引き出しにしまい込む。つい不満が態度に出てしまうのを抑えることができなかった。黙りこくって夕飯を食べていると、隼人が切り出した。

「週末は久しぶりに一緒に出かけないか? 恵比寿に新しくできたカフェ、行きたいって言ってただろ」

亜紀は大きなため息をひとつつき、答えた。

「ムリ。土日は水回りのお掃除もアイロンがけもたまってるし、1週間分の買い物にも出かけないと。それが終わったら、とにかく体力を温存したいの」

隼人の方もムっとする。

「なあ、亜紀はいつも疲れてるだろ。だからおれも家事を手伝いたいのに、なにかしようとすると、大抵ケンカになる。一体どうすれば…」

「ごめんってば。もっと要領良くできるようにするから!」

亜紀はピシャリと隼人の言葉をさえぎった。隼人は立ち上がってソファに移動し、iPadでニュースを読み始める。

なんだよ、またこのパターンだよ。こうなるなら、なにも言わなければ良かった…。亜紀はいつも自分が悪いことにして謝ってくる…隼人は内心ぼやきながら、謝る妻にさらに文句を言うことはできない。

隼人は後悔していた。まじめで頑張り屋のところが好きで結婚したのに。度を越してパーフェクトを目指そうとする妻に、窮屈感を感じ始めている。自分のジョークに笑い転げるかわいい妻の姿は今やない。

結婚する時、「隼人の理想の奥さんになるね」とほほえんでくれた亜紀。理想の奥さんからどんどんかけ離れていることに亜紀はなぜ気づかないんだろう。家にいる時くらい、ゆっくりのんびりすればいいのに。洗濯物がシワになってても、弁当のおかずがサケ一切れでも全然かまわないのに。

隼人の頭の中は、亜紀への不満がうずまき始めていた。

会社でも家庭でも完璧なパフォーマンスを発揮しようと奮闘する亜紀さん。しかし、その立派な心がけにもかかわらず、夫婦仲はギクシャクし始めています。

健気な頑張り屋さんほど陥ってしまいやすい、この展開。あなたは大丈夫ですか? 次回ご紹介するチェックテストでご確認ください。

(三松真由美)

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