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週末のお出かけにおすすめ!音楽に秘められた力を感じる空間に注目♡

  • 2018.7.19
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現在、21_21 DESIGN SIGHTでは企画展「AUDIO ARCHITECTURE:音のアーキテクチャ展」が開催されています。私たちが普段なにげなく親しんでいる音楽を構造物(アーキテクチャ)と捉え、その成り立ちや構造について意識する本展覧会をご紹介します。

音楽の構造について考える

私たちが普段何気なく親しんでいる音楽は、音程、音域、音量、リズムといった様々な要素による構造物(アーキテクチャ)と言えます。しかし、日常においてその成り立ちや構造について意識することは少ないでしょう。
本展覧会でディレクターを務めたのは、ウェブやインターフェース、映像ディレクターなどの分野において第一線で活動している中村勇吾。ミュージシャン・小山田圭吾(Cornelius)が展覧会のために書き下ろした新曲『AUDIO ARCHITECTURE』を軸に、新進気鋭の作家たちがそれぞれの視点から解釈した映像作品を展開させた、「音楽建築空間」の構築を試みています。

何気ない一説から生まれた本展覧会

本展覧会のディレクターである中村勇吾は、女性誌『GINZA』を立ち読みしていたところ、ショーン・オノ・レオンがCorneliusの音楽について、「He paints a kind of audio architecture.(音楽について語ることは、建築について踊るようなものだ)」と表現している一節に出会いました。そして、その言葉を頼りにして展覧会について考え始めます。
彼は、映像・インテリア・グラフィック・テキストなどの要素がそれぞれの個性を発揮しながら、音楽に連動する空間を体感してみたいと考えるようになったのだそう。音楽を音楽以外のもので表現することは困難だと認識した上で、この空間を通して音楽の視覚化をはかる試みに挑戦しています。

写真:ディレクターである中村勇吾氏

「音楽建築空間」を楽しもう

ギャラリー1では楽曲『AUDIO ARCHITECTURE』のスタジオライブを記録した映像が再生されます。続くギャラリー2では、同じ音楽が流れる空間で、楽曲に共鳴するかたちで、8組によるバラエティに富んだ映像が巨大スクリーンにて順番に映し出されます。そして、スクリーンの裏側に回ると仕切りが設けられ、各作家の作品を個別に鑑賞することができます。
私が特に面白いと感じたのは、辻川幸一郎(GLASSLOFT)×バスキュール×北千住デザインによる、従来のミュージック・ビデオに「音楽を聴く人」そのものが取り込まれ、「音楽+映像+鑑賞者」が一つに統合される「JIDO-RHYTHM」。斬新な演出で楽しませてくれるだけでなく、iPhoneX専用ですがアプリも配信されており、様々な場所や友人と試すこともできので、興味のある方はぜひお試しください。

写真:北千住デザイン

音楽の秘めたる力に触れる

会期中には関連イベントとして参加作家によるリレートークショーやダンスパフォーマンスが催されるほか、メインビジュアルがデザインされたグッズや『AUDIO ARCHITECTURE』のアナログレコードなどが展開されているので、そちらも併せてチェックしてみてください。
目には見えない音楽が視覚化されることで、新たな表現へとアップデートされている本展覧会。各作家さんによるバラエティに富んだ表現から、音楽に秘められた力を再発見できたように感じます。音楽好きの方、建築好きの方、アート好きの方、「音楽建築空間」を体験しに、足を運んでみてはいかがでしょうか。

writer / 新 麻記子 photo / 新麻記子

取材協力

企画展「AUDIO ARCHITECTURE:音のアーキテクチャ展」

会期:2018年6月29日(金)〜10月14日(日)
会場:21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー1&2
住所:東京都港区赤坂9-7-6 東京ミッドタウン ミッドタウン・ガーデン内
開館時間:10:00-19:00(入場は18:30まで)
休館日:火曜日
入場料:一般1,100円、大学生800円、高校生 500円、中学生以下無料

http://www.2121designsight.jp/program/audio_architecture/

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