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人生はゆとりで埋める。軽やかに生きる心のデトックス法。

  • 2018.7.16
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人生はゆとりで埋める。軽やかに生きる心のデトックス法。
2018.07.16 17:00
恋愛、仕事、人間関係など、さまざまなシーンで悩みはつきもの。ストレス社会と言われる現代で、軽やかな生き方を身につけるには? 心理療法家であり、断捨離アンバサダーである川畑のぶこ先生に伝授する心のデトックス法を聞いた。

ストレスの原因の9割は人間関係。


「現代人は、多かれ少なかれほとんどの人がストレスを抱えています。なかでも、いちばん大きな特徴は脳の疲れ。苛酷な労働や激しい運動をした筋肉疲労ではなく、大量に流れ込む情報を脳が処理し続けなければならないことから来る疲労感です」と語るのは、「心の断捨離法」を提唱している心理療法家・断捨離アンバサダーの川畑のぶこ先生だ。


今は、メールやSNSの着信通知がスマホに絶えず届く時代。郵便や電話だけがコミュニケーションツールだったひと昔前に比べると、現代は同時にチェックすべき項目が複数あるマルチタスク時代と言える。コミュニケーションのスピードは年々確実に速くなっている。


「いつの時代もストレスの原因の9割は人間関係。私は臨床の現場でがんやうつの患者とも接していますが、彼らも病気のことを心配しているようでいて、辿ってみると最終的には人間関係に辿り着きます」

「Me First」と「Me Only」は違う。


では、どんな人がストレスを溜めやすいかを伺ったところ、そこには共通点があるという。「ストレスを溜めやすい人の共通点は、自分を抑え、一人で頑張って解決しようと問題を抱え込みがちな人。助けを求めるのが苦手な人が多いです。良い人であることが多く、こういうタイプは、周囲や相手につい合わせすぎてしまう傾向があるので注意が必要です。また、人間関係と聞くと周りとの関係に目を向けがちですが、実は自分自身との関係も含まれます。いい加減は“良い加減”だと思い、自分にも他人にも完璧を求めすぎないように意識すれば、気持ちが随分と楽になるはずです」


そこで、先生が提唱しているのが「Me First」だ。「誤解しないでいただきたいのが、『Me First』は『Me Only』ではありません。自分は我慢して相手だけを満たそうとすると、自分は空っぽなままなので無意識のうちにストレスの原因になってしまいます。そうならないために、『Me First』でまず自分を満たし、もてなすことから始め、そして相手も満たす。これは同時に、相手の『Me First』を許容することにも繋がります」

「喜びリスト」を作成する。


また、ストレスは、リラックスしたり喜びを感じることでもかなり軽減されるという。そのためにおすすめなのが「喜びリスト」の作成だ。自分に深い喜びや充足感、安らぎをもたらすもののリスト作りをするのだそうだ。


「“仕事で達成感を得る”などでも構いません。ただし、最低でも5カテゴリー、できるだけ具体的に挙げること。1から5まで全部仕事というのはダメ。“自分の喜び”というところがポイントです。カラオケが好きな人もいれば、絶対行きたくない人もいるように、自分を満たすためだけのリストでいいのです。そして大事なのが、時間ができたらやるのではなく、時間を作ってやること。多忙な毎日の中で実現しようとすると、日々のタスクの何かを削らなければできません。そうして、人生における優先順位をつけていってください」


心を軽くするには、習慣や思い込みを減らすことだ。川畑先生は、さらに次のように続けた。「私たちは案外、生きていくためにさほど重要ではないたくさんのことを抱え込んで生活しています。ふと立ち止まり、『それは自分の人生にとって本当に欠かせないものなのか。これをしなければ得られない幸せとは何なのか』と客観的にふり返ることで、不要な習慣や行動パターンを手放せるのです」

心を軽くするためにできる基本の6箇条。


最後に、軽やかな生き方を手に入れる心のデトックス法として、SNS時代に実践しやすい6つの思考法や行動を伝授してくれた。

1. SNSと繋がっていなくても、私たちは必要な人間であることに変わりはない。


ソーシャルメディアが私たちの生活に浸透して以来、多くのことが変わりました。SNSで繋がっていることが自分が必要とされている証明だと思い込んではいませんか? SNSがなければつなぎ止められない関係なんて必要ないと気づくことから始めましょう。

2. キラキラ症候群から脱け出す。


いつもキラキラした自分でいるなんて無理です。生活のすべてをSNSで晒す必要はありませんが、ちょっとした失敗や落ち込んだことを吐露する、そんな素直で正直な部分に案外人は共感したり、繋がったりしてくれるもの。キラキラ症候群に陥らず、リアルな自分を受け入れてください。

3. 無理な即レスをしない。


LINEやメールなど、無理して即レスをしている人ほど、相手から即レスがないことを気に病みがち。仕事で急を要する場合はもちろん例外ですが、プライベートなどでは即レスをしなくても私は悪い人じゃないと自分が知っておけばいいのです。頑張りすぎる人ほど、相手が自分と同じことをしてくれないと不安になります。無理な即レスをやめれば、即レスをしない相手の事情もわかるようになってきます。あなたを無視しているわけではなく、忙しいだけかもしれないし、今のあなたのモードにはついていけない状況なのかもしれません。

4. 人間関係を整理する。


あなたのエネルギーを奪う人からは距離を置きましょう。電話やメールが着信したとき、スマホの画面に表示された名前を見て、気分が上がるか落ちるかがバロメーター。気分が落ちる人は「エネルギーダウン系の人」と心の中でラベリングして、一呼吸置き、自分の中で時間を決めて対応してください。「ちょっと用事があるけど、◯分だったら話せるよ」など、時間を区切って自分を守るのも一つの方法です。この人とはあまり関わりたくないなと感じる自分に正直になることは、「自分をもてなす」ことでもあるのです。

5. 自然の中へ行き、人間の本性に立ち返る。


「Nature」という語には、「大自然」と「本性」の意味があります。だから、大自然の中に行き触れ合うことは、人間の本性に立ち返ることでもあるんです。自然の中にはゆらぎがあり、それには癒やし効果があるというデータもあります。一方、自分の本性に立ち返るとは、簡単に言えば「無理をしない」こと。迷ったときは、それが豊かでリラックスした自分の人生に必要なことかを問いかけてみてください。無理や我慢をしていることを自覚するだけでも、ストレスを和らげるきっかけになります。

6. 人生は“ゆとり”で埋める。


身の回りにモノが多いと、注意力が奪われると言われています。それは、さまざまなモノが目に入ることで、脳が無意識のうちにそれらの情報を処理しようとするから。空間も人生も、モノや情報ではなく“ゆとり”で埋めましょう。また、何かが必要になったときに、すべて自分一人で解決しなければと思うのではなく、誰かが助けてくれる、自分はそういう繋がりの中で生きていると思えば、もしものときにどうしようという心配や不安が軽減されます。何かあったとしても、人は本来助け合うものだという信頼感があれば、モノを増やさずに済みます。信頼を育むことで執着を減らしましょう。



お話を伺ったのは……
川畑のぶこ先生

心理療法家・断捨離アンバサダー(断捨離伝道師)。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒業後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。2002年に帰国後、都内を中心に、複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対してカウンセリングを行う。「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。

Text: Yoshiko Yamamoto Editor: Yukiko Kaigo

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