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日本で「宗教戦争」がおきない理由とは?現役僧侶のスピーチが深い

  • 2015.2.25
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京都で行われた、TEDxKyoto。そこで行われたひとつのプレゼンテーションが話題になっている。スピーカーは現役のお坊さんである「松山大耕」さん。

お寺でお経を読んでいるイメージが強いお坊さんだが、松山氏は僧侶の典型的なイメージを覆し、日本の禅宗の教えを広めるべく、世界中を飛び回っている。実は今、日本の宗教観が世界で高く評価されているという。

異宗教を受け入れる難しさ

松山さんはお寺に生まれながら、中学・高校時代はカトリックの学校に通った。そのことを大学時代に訪れた、アイルランドのB&Bで女将さんに話したところ、こう言われたそうだ。

なぜあなたの国では、そんなことができるの?アイルランドでそんなことをしたら、殺されても文句言えないわよ

カトリックとプロテスタント、血で血を洗う対立の歴史を持つアイルランド。いまも敬虔なカトリックが多いアイルランドでは、自分の信じる宗教以外に属する学校に通うのは、考えられないことのようだ。

世界でも珍しい、 寛容な宗教観を持つ日本

多くの日本人は、クリスマスを祝い、除夜の鐘をつき、神社に初詣に行く。こうした複数の宗教を横断して信仰してしまう日本は、世界でも珍しい寛容な宗教観を持っている。

世界では宗教戦争が頻繁に起きている。しかし日本でそういったことがほとんどないのは、複数の宗教の信仰から、柔軟にいろいろなものを取り入れ、受け入れることができるからなのではないか。

日本とインドの仏教の違いは、カレーに似ている!?

こうした特徴は日本の仏教に独特のものだ。インドでは、戒律を守り、経典を学習し、瞑想の修行をすることが重視される。仏教発祥の地・インドから遠く離れた日本の仏教、もはや仏教ではなくなってしまったと言われることもある。しかし松山さんは、そうした意見に対してこう語る。

私は、日本とインドの仏教の違いというのは、実はカレーに似ているんじゃないかな、と思っています。 インドではこのように、非常にスパイシーで辛いカレーをみなさん召し上がります。 カレーもインドが発祥の地なんですけども、インドの方が、日本の私たちが食べ慣れている甘くてまろやかなカレー、好きな方たくさんいらっしゃると思いますが、あのカレーを召し上がったら、「これはカレーじゃない」と、こうおっしゃるかもしれません。 確かに調理法、具材は違うかもしれませんが、ルーにお肉やお魚、そして野菜を入れて煮込んでご飯もしくはパンと一緒にいただく。このスタイルはインドでも日本でも共通しています。

日本の仏教もインドの仏教も、根底にある哲学は同じということだ。

日本で宗教戦争が起きない たったひとつの理由

しかし海外では、根底が同じであるにも関わらず考え方の異なる宗派が対立し、信仰を巡ってたくさんの戦争が起きてしまっている。

確かに全ての宗教において、その教義に忠実である、守ること、それは非常に大事なことです。しかし世の中にはもっと大切なことがあります。 それは信じる宗教が違っていても、お互いを尊重し、そして仲良くするということです。日本では色々な宗教を信じている人がいますが、宗教が違うからといって、争いやもめごとといったことはほとんど起こりません。 私は世界でも冠たる宗教都市、ここ、京都から、日本人のもつ素晴らしい寛容性のある宗教観、これをぜひ世界に伝えたいと思います。 そうすれば世界はもっと素晴らしくて素敵な場所になると、私は強く信じております。

松山さんはローマ法王やダライ・ラマに会うなど、日本の寛容な宗教観を伝えるために、精力的に活動を続けている。日本のいろいろなものを受け入れることのできる寛容さこそが、宗教戦争の止まない世界に役立つのではないかと、世界的に期待が高まっているのだ。

お互いを尊重すること。そして仲良くするということ。松山さんの語る寛容の大切さに、深く考えさせられる。


Reference:https://www.youtube.com/watch?v=8mAPA3YKC_A

Top Photo By : Andrea Schaffer

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