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夏のお弁当「傷みが心配…」食中毒予防に“入れていいもの・ダメなもの”

  • 2018.7.1
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もうすぐ子どもにとってお待ちかねの夏休みがやってきます。学童や塾で過ごすお子さんがいらっしゃるママは、毎日のお弁当作りがスタートしますね。



この時期のお弁当作りで気がかりなのが、食中毒ではないでしょうか。ここでは、管理栄養士への取材経験をもとに、筆者が実践しているお弁当の傷みを防ぐテクニックをご紹介します。

■傷みにくいお弁当作り「基本中の基本」をおさらい

まずは、食中毒を防ぐお弁当作りの基本からおさらいしていきましょう。農林水産省が発信している「さらば食中毒!お弁当作りの知恵」を参考にいくつかのポイントをあげてみます。

<調理前>
・よく手を洗う。
・調理器具や弁当箱も清潔に。ふたのパッキン部分に汚れが残りやすいため、分解してきれいに洗い、自然乾燥または清潔なふきんで水分をしっかりとる。

<調理のポイント>
・中までしっかり加熱する。電子レンジで加熱する時は、途中でかき混ぜるなどして加熱ムラを防ぐ。
・おにぎりはラップでにぎる。

<詰め合わせのポイント>
・水分が多いと雑菌がふえやすくなるため、おかずの汁気はよく切る。
・ごはん、おかずはよく冷ましてからつめる。
・生野菜や果物はよく洗い、水気を切ってからつめる。
・夏場は「作り置き」は避けた方が安心。使う場合は、冷蔵庫で保管したものにし、つめる前に必ず火を通す。

加えて、厚生労働省の「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」によれば、生の魚や肉、卵を扱うたびに手を洗うこと、冷凍食品の解凍は冷蔵庫の中か電子レンジで行うことなど、気をつけたいポイントがくわしくあげられています。あわせてチェックしておくと安心ですね。

■「これって清潔?」の悩ましさは、使い捨てアイテムでクリア


前述したように、あらゆるものを「清潔」に保つことが基本になるわけですが、例えばタオルやふきんといった調理中に何度も使うものは、ずっと清潔をキープするのは難しいような…。だからといって、何枚もタオルを用意すると洗濯や漂白の手間が増えてしまいます。そこで、わが家では使い捨てができるペーパータオルを、タオルやふきんの代わりにしています。

また、汚れやにおい残りを気にしなくてすむよう、お弁当箱はゴムパッキンがないタイプを選び、繰り返し使えるシリコンカップもこの時期は使い捨てのカップにチェンジ。

割り切って使い捨てアイテムを活用することで、洗濯物や洗い物を減らすのはもちろん、「これって清潔?」と迷う時間もカットしています。



■お酢、梅干し…「酸っぱいもの」で念押し!


以前、管理栄養士に食中毒予防の取材をした際に教えていただいたのが、殺菌作用が期待できるお酢や梅干しを上手に活用すること。ここでは、わが家で実践しているお酢&梅干しの活用法とプラスαをご紹介します。

・お酢でお弁当箱をふく
キッチンペーパーなどにお酢を少量つけてお弁当箱の中をふくことで、殺菌作用が期待できるそうです。わが家では、100円ショップでみつけた食品用スプレーにお酢を入れ、お弁当箱にシュッと吹きかけてからふくようにしています。

・炊飯器にお酢をプラス
ごはんを炊く時にお酢を入れると、雑菌の増殖を抑えるのにつながるとのこと。加えるお酢は、お米2合に対し大さじ1を目安に。酢飯のように酸っぱくなるのでは? と思われるかもしれませんが、炊きたてはふわっとお酢の香りがするものの、味への影響はほとんど私は感じません。

・生野菜にもひと工夫
彩りに重宝するレタスやきゅうりなどの生野菜は、基本的にこの時期は避けたほうがベター。とはいえ、お弁当のすき間埋めに使いたいこともあるでしょう。そんな時にもお酢の出番。わが家では、きゅうりはピクルス(酢漬け)にし、そのまま入れることが多いミニトマトはお酢でふくようにしています。どちらも水気をしっかり切ったり、ふき取ってから入れるのが、傷みを防ぐポイントです。

・梅干しは細かく混ぜ込むと◎
お弁当の傷み対策として昔から使われている梅干しですが、日の丸弁当のように1箇所に置くだけでは、殺菌作用があまり期待できないそう。また、減塩やはちみつ漬けなども効果は減。傷み対策として活用するなら、塩分濃度が高めの梅干しを、細かくして混ぜ込んだり、あちこちに散らしたほうが、より殺菌作用が期待できるそうです。

・ハムも加熱したほうが安心
お弁当で出番の多いハムやちくわも、フライパンで焼くなどして火を通してからのほうが安心です。加熱の目安は、75℃で1分以上。わが家はこの時期、サンドイッチではなくホットサンドにするなどで対応しています。

このほかに筆者が実践していることは、

・素手で食材をさわらず、はしやトングで取り分ける。
・手や調理器具の消毒には、食品にも使えるアルコール剤を使う。
・100円ショップでも購入できる抗菌シートを使う。

などです。

菌は目に見えないだけに、どこまで対策すれば安心とは言い切れませんが、「大丈夫かな?」とモヤモヤするよりは、できるだけリスクを減らせるようひと工夫しておきたいものですね。

消耗品などを活用してママの負担を減らしつつ、お酢なども上手に活用しながら、夏のお弁当作りを乗り切りたいですね。

<参考>
・農林水産省「さらば食中毒!お弁当づくりの知恵」
・厚生労働省「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」

(コミヤ カホル)

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