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子どもの予防接種、すべて受けさせるべき?【知っておきたい予防接種! 最新ワクチン情報 第1回】

  • 2018.6.22
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赤ちゃんが生まれて予防接種が始まると、定期接種から任意接種まで、あまりにもワクチンの種類がたくさんあることに驚くママやパパも多いのでは? もしかしたら、首のすわらない幼いわが子を何度も小児科に連れていくことや、任意接種ワクチン費用の高さにためらいが生じるかもしれません。

予防接種はすべて受けたほうがいいのでしょうか?

日本小児科学会が発行する「知っておきたいわくちん情報」を参考にして、最新ワクチン情報をお届けします。

■予防接種、なぜするの?

そもそも「ワクチン」という言葉を聞いたことはあってもよく知らないママパパは多いのではないでしょうか。

日本小児科学会によると、ワクチンとは、「病原体または細菌が出す毒素の病原性や毒性を弱くしたりなくしたりしたもの」。このワクチンを接種することを、予防接種といいます。

ワクチンを接種することで、体内に免疫がつくので、万が一病原体が体の中に入ったとしても病気にかからない、あるいはかかったとしても軽くすむそう。ワクチンで予防できる病気は20種類以上あり、日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュールに含まれる定期接種ワクチンは10種類任意接種ワクチンは3種類あります。

■予防接種をしないで自然に任せたほうがいい?

なかには「自然に病気にかかって免疫をつけたほうがいいのでは」と考えるママやパパもいるかもしれません。

しかし、日本小児科学会によれば、予防接種を受けないデメリットは2つあるそうです。ひとつめは、感染症にかかると、ごくまれに脳炎や肺炎などの合併症を起こして重症化する危険があること。ふたつめは、周囲に感染症を広げてしまうリスクがあること。

これらのリスクを考えると、防げる病気はワクチンでしっかり予防するのがベストであるといえそうです。



■予防接種、定期接種と任意接種の違いは?



小児科などでもらえる予防接種スケジュールを見ると、予防接種には「定期(接種)」「任意(接種)」の分類があることに気づきます。定期接種と任意接種ではどう違うのでしょうか?

定期接種のワクチンは「予防接種法」で定められているワクチンのこと。日本では10種類が認められており(2018年5月現在)、原則として地方自治体が費用を負担するため、無料で接種できます。



一方、任意接種のワクチンは、国が使用することを認めているものの、「予防接種法」で規定されていないものを指します。

任意接種ワクチンのうち、日本小児科学会が接種をすすめているのは、「ロタウイルス」「おたふくかぜ」「インフルエンザ」の3種。接種費用は個人の負担になりますが、自治体によっては一部または全額負担してくれるところもあります。住んでいる自治体に確認してみましょう。

任意接種ワクチンは効果や安全性について国内でのデータがそろっていないため、定期接種になっていないのが現状。とはいえ、実際にその効果や安全性は十分に確認されています。つまり、任意接種だからといって、重要度が低くなるわけではないのです。定期接種と任意接種、どちらも予防接種を受け、感染症を防ぐことが大切だといえそうです。

今後、任意接種のワクチンが定期接種ワクチンになる可能性はあります。ただ、そのタイミングを待っている間にかかってしまうこともあるので、わが子を感染症から守るためにも接種可能な月齢になったら早めに予防接種したほうが良さそうですね。




■ロタウイルス 症状と予防接種

【どんな病気?】
感染すると短時間で激しい下痢がおこり、脱水症状を起こしやすくなります。通常は3~5日で軽快しますが、なかには点滴が必要になったり、重症化して入院することも。ロタウイルス胃腸炎は毎年3~5月に流行し、生後6カ月~2歳までにかかることが多いのが特徴です。

【予防接種の時期や回数】
口から飲む生ワクチン。任意接種。1価(2回接種)と5価(3回接種)、2種類のワクチンがあります。1価の場合、接種の推奨期間は生後2カ月と3カ月。2回目の接種は生後24週までにすませます。5価(3回接種)の場合、生後2カ月、3カ月、4カ月の間に。3回目の接種は生後32週までにすませます。生ワクチンのため、接種の間隔は27日以上あけます。

ロタウイルスのように1回の負担が1万円以上ともなると、躊躇してしまうかもしれません。しかし、もしかかった場合の治療費用とワクチン費用を比べてみると、多くはワクチン費用のほうが安くすむ傾向にあります。

■おたふくかぜ 症状と予防接種



【どんな病気?】
おたふくかぜ(流行性耳下腺炎、ムンプス)にかかると、発熱とともに耳の下やあごの下にはれや痛みが出ます。1週間ほどで良くなります。まれに髄膜炎や脳症、難聴などの合併症を引き起こし、後遺症が残るケースもあります。妊婦が感染すると流産の危険性が高まるので注意が必要です。

【予防接種の時期や回数】
任意接種。計2回の接種が推奨されています。1回目は1歳になったら早めに、2回目は小学校入学前の1年間に受けるといいでしょう。大人の女性が受ける場合は、事前に妊娠していないことを確認します。

■インフルエンザ 症状と予防接種

【どんな病気?】
インフルエンザウイルスによる急性の呼吸器感染症。ウイルスには主にA型とB型があり、一般的に症状が強く出るのがA型。かかると、発熱や頭痛、全身の倦怠感、関節の痛みなどが見られ、後に鼻水や咳などの症状があります。例年、12月~3月にかけて流行し、ピークは1月~2月にかけてが多いですが、年によって変わります。

【予防接種の時期や回数】
任意接種。毎年シーズンに生後6カ月以上13歳未満は2回、13歳以上は1回接種します。ワクチン接種の効果が出るまで2週間ほどかかるため、流行する前の10月末から11月までに接種を始めるといいでしょう。

・日本小児科学会
・知っておきたいわくちん情報

(コバヤシカヨ)

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