美尻に興奮… 『上野動物園』で人気動物を超かわいく撮っちゃうコツ #35

美尻に興奮… 『上野動物園』で人気動物を超かわいく撮っちゃうコツ #35

人気カメラマンからスマホの撮影テクを学べるお役立ち連載、今回のテーマも “動物園にいる動物の撮り方” です。上野動物園を舞台にゴリラやトラなど人気者たちをかわいく撮る方法を教わります！写真・文:田代わこ
【カメラマンが教える! いいね! がつくスマホの撮影テク】vol. 35

上野動物園の人気者を撮る!

プロカメラマンの佐藤朗先生から、これまで3回にわけて動物園にいる動物の撮り方を教わってきました。ここで基本をおさらいしてみます。
～基本ポイント～
・ガラス張りの飼育室にいる動物を撮影すると自分の姿が写り込むため、できるだけ濃いめの服装にする
・フラッシュの設定をオフにする
・動物の顔を撮るときは、顔の向いている方向を空けて撮る
・食べているシーンやあくびしているところなど何か動きのあるタイミングで撮る
・スマホ用のレンズキットを用意すると、さらに表現の幅が広がる
これらの基本を押さえて、今回から上野動物園で人気の動物たちを撮っていきます。

ゴリラを撮ってみる!

まずは、仕草がかわいいゴリラの撮り方について。上野動物園ではガラス越しの撮影になるため、できるだけガラス面に近い場所で撮るのが基本。そのうえで、じっくりゴリラを観察し、目の前でひょうきんな仕草をしたときなどを狙うとよいそうです。

左は鼻をホジホジしているところ、右はとなりにいるゴリラの相談にのっている? ところを撮ってみました。

佐藤カメラマンによると、ゴリラは後ろ姿もかっこいいので、「筋肉質の背中やお尻を写すのもアリ」とのこと。確かにヒップもクールです!

さらに、2017年秋に生まれたニシゴリラの子ども「リキ」も見ることができるので、親子でほのぼのとしている様子を撮ってあげてもいい写真になると思います。

また、「ゴリラのすむ森」の近くには、路上に歴代ゴリラの足形もあるので、たまには動物以外のものを撮ってみると写真にメリハリが出ていいそうです。

迫力のトラを撮るには?

次はトラの撮り方について。朝一番で行くとトラは飼育室内を歩き回ってマーキングしていることが多いので、うまくタイミングを合わせれば迫力の写真を撮ることができます。

動いているときはぶれやすいので、立ち止まったときがシャッターチャンス。

ときにはお客さんのほうに向かって威嚇攻撃をしかけてきたりもします。

至近距離で撮影。トラの迫力、伝わりましたか?

インスタグラムの編集方法

最後は、インスタグラムの編集方法について。筆者が撮影したミーアキャットとトラ写真のレタッチを佐藤カメラマンにお願いしてみました。まずはミーアキャットから。

左が編集前、右がレタッチ後です。毛の質感がまるで違います! ポイントは編集画面の「チルトシフト」を使って後ろのミーアキャットをぼかし、主役のほうを目立たせたところ。さらに、「彩度」を落としてモノクロにし、「シャープ」で毛並みのディテールを出されています。使用フィルターは「clarendon」。編集画面での調整レシピ詳細は以下の通りです。
・明るさ「11」
・コントラスト「30」
・暖かさ「-39」
・彩度「-100」
・ハイライト「-98」
・影「89」
・ビネット「100」
・チルトシフト「直線」を縦で使用
・シャープ「71」
続いては、トラ写真。こちらは驚きのテクニックを教えていただきました。下の写真、一番上が修正前で、最後がレタッチ完了したものです。

それでは、細かく編集方法を見ていきます。まず、最初のコツはサイズの変更。iPhoneの編集機能でトリミングをして下の余分な空間をカットされています。下の写真、左は修正前、右はトリミング後です。

「比率は16:9というシネマサイズにして、ちょっと映画的なドラマを感じさせる構図にしました」と佐藤先生。トリミングするだけで、平凡な写真でも雰囲気が変わりますね。
続いてはインスタグラムでの編集です。使用フィルターは「sutro」。編集画面での調整レシピ詳細は以下の通りです。
・明るさ「-84」
・コントラスト「-100」
・暖かさ「-29」
・彩度「9」
・ハイライト「-28」
・影「-42」
・ビネット「100」
・チルトシフト「直線」使用
・シャープ「11」

左が加工前、右が加工後です。佐藤カメラマンによると、筆者の写真は絵としておもしろいものではないので「少し濃い味にスパイスをかけたほうがいい」とのこと。トラが獲物を狙っているような怪しさを表現するため全体的に暗くし、構図的にメリハリがないので「チルトシフト」を使ってトラの目にピントを合わせるよう調整されたそうです。
最後はさらなるプロ技をご紹介。佐藤カメラマンが使用されているAdobeのlightroomというアプリで一段と濃い味に加工していただきました。

左がインスタグラムでの編集写真、右がさらにlightroomで編集を加えた写真です。周辺をかなり暗くし、トラの目の周りを明るくすることで怪しさをアップしたとのこと。カメラ素人の筆者が撮った写真でも、プロが加工すれば驚きのドラマチック写真に変身します!

人気動物の撮り方、終わり!

ゴリラやトラの撮り方ポイント、いかがでしたか? 後ろ姿を狙ってみたり迫力シーンを撮ってみると楽しい写真になりそうです。また、今回はインスタ編集だけでなく効果的なトリミング方法も教わりました。なかなかプロのような編集をするのは難しいですが、自分で撮った写真をアレンジしてみるのもおもしろいです。ぜひレタッチも試してみてくださいね。次回の最終回はハシビロコウなどの鳥を撮る方法をお伝えします。お楽しみに!

Information

取材協力:
上野動物園

佐藤朗先生の著作情報!

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プロフィール

佐藤 朗(さとう あきら)
株式会社フェリカスピコ代表。日本大学芸術学部卒業。有名雑誌や書籍、Web媒体などで活躍中。また、料理写真専門のカメラ教室を設立、毎月各地で開かれる教室は常に満席となる人気ぶり。著書に『もっとおいしく撮れる!お料理写真10のコツ』(青春出版社)。
Instagram:@felica_spico
田代 わこ(たしろ わこ)
出版社勤務を経て、フリーランスのライター・エディターに。主にエンタメ系コンテンツ記事を執筆。趣味は美術鑑賞。ananwebでは「女子的アートナビ」を連載中です!