【思考をキレイにする旅の仕方（119）】一杯のお茶の時間を丁寧に過ごす

最近、ペットボトルのブラックコーヒーにハマっています。いつしかペットボトルで飲むことに、すっかり慣れ、ホテルに宿泊する際もコンビニで買って持ち込むことが多くなっていました。

ポットでお湯を沸かすことさえ、面倒になっていたのです。このところ忙しくなっていて時間に追われ、まさに「忙」の文字のごとく、心を亡くしそうになっていたのかもしれません。

先日、たまたまコンビニで買い忘れ、仕方なく（ごめんなさい）ホテルの部屋に置かれていた煎茶を飲むことに。せっかくの機会なので、お湯を沸かし始め、その時間に身をゆだね始めました。湯飲みにお湯を注ぎ、一旦、捨てて器を温め、その後、再度、お湯を入れ、ティーパックを浮かべました。

窓辺で椅子に座り、外を眺めながら、葉が開くまで待つ時間。悪くない……。お湯を沸かし始めてから、ほんの10分程度の時間で、心に風が入ってくるように感じられたのです。

亡くしていた心を取り戻せたのかどうかはわかりませんが、それ以来、一杯のお茶の時間を丁寧に過ごすようになっています。あいかわらずペットボトルのブラックコーヒーにハマったままですけどね。＜text：イシコ http://sekaisanpo.jp/＞